茶道具 翔雲堂

商品No.0303
六条肩衝茶入
作品名:六条肩衝茶入/
 認得斎裂(大名物)
作者:笹田有祥
価格:12,000円
備考:中古品/
 桐箱少しよごれ有

■六条肩衝茶入について
六条肩衝茶入は、古瀬戸の大名物で、
六条家が所持したところからこの名があるそうです。

口作は丸く、捻返しは浅く、胴中に沈筋一線が廻り、
裾以下は鼠色の土見で轆轤目があり、
その中に虫食いのような一の字状のホツレがあり、
底は細い糸切で、中央に丸形の窪みがあるようです。

総体に黒飴地色に柿色の班紋があり、
置形のなだれはやや幅広く、
釉溜りに少し青瑠璃色が現れているのだとか。

口縁に一ヶ所繕いがあるそうです。

伝来は、六条家→宗対馬守→富木八左衛門→山越利兵衛→松平不昧。


■仕覆について
仕覆は、認得斎好、牡丹壷々緞子のようです。
淡い緑色の地に、二重蔓牡丹唐草文を織り出し、
そのあいている部分に、壷々文と三つ鱗文を、
段ごとに配しているそうです。

この三つ鱗文というのは、三角形が三つで形成された文様をいうようです。

三つ鱗は、初代執権・北条時政が、
江ノ島弁財天に子孫繁栄を祈願したとき、
美女変身した大蛇が神託を告げ、
三枚の鱗を残して消えたことに因むのだとか。
後北条氏も血縁的関係はないが、三つ鱗紋を使っているみたいです。

三角形の連続文様は古くから病魔を表すとされると同時に、
悪霊を退ける呪性を持つとされ、
近世になって鱗文と読んで厄除けの文様として使うようになったようです。

かつては厄除けと、女性の心に住む鬼を戒めるために、
鱗文様の地紋の生地を用いたり、
美しい配色の鱗文の小紋染めや長襦袢や帯あげがあったのだとか。

能楽の竜神や鬼女の装束には鱗文が使われ、
白地に鱗形の銀の硯箔小袖を着た扮装を見れば、
龍の化身・魔性のもの・鬼女を表すものとなっているみたいです。


■笹田有祥
昭和27年 京都生まれ。
昭和45年 京都市立日吉ケ丘高校陶芸科卒業。
昭和46年 京都府立陶工訓練校卒業。
昭和47年 京都市立工業試験場陶磁器技能者養成所卒業。
昭和48年 手塚央に師事。茶陶を指導される。
昭和50年 独立 五条坂共同登り窯にて訪う唐物写茶入の制作を始める。
昭和56年 京都東山梅ケ谷工房を移す。
昭和62年 五条坂共同登り窯廃止に伴い西加茂に現工房を築く。
平成元年 京都丹波瑞穂町にて登り窯参加。
平成08年 京都市北区西加茂にて新工房を建て、
 茶道具の制作を中心に現在に至る。

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