茶道具 翔雲堂

商品No.0428
天目茶碗(油滴)
作品名:天目茶碗(油滴)
作者:桶谷定一
売り切れ
備考:桐箱入

■七種天目について
ここでは、七種天目について説明しようかと思います。

『君台観左右帳記』で七種天目というと、上から順番に
曜変・油滴・建盞・烏盞・鼈盞・能盞(玳玻盞)・天目(只天目)
となるようです。


■曜変(ようへん)
内部の漆黒の釉面に結晶による大小さまざまの斑紋が群れをなして、
一面にむらむらとあらわれ、そのまわりが瑠璃色の美しい光彩を放っているのもの。
その成因は釉上の極微の薄い膜によるものといわれている。

曜変の名は茶人がつけたもので、
窯変から出ているが、星のような斑紋にも因んでいる。

曜変は室町時代から
「建盞の内無上也、世上に無き物なり」(『君台観左右帳記』)
と、その言語に絶する美しさを絶賛されている。


■油滴
黒釉(こくゆう)地に油滴に似た銀色または金白色の斑文(はんもん)が表れたもの。


■建盞(けんさん)/(禾目天目・兎毫盞)
中国宋代、福建省建陽県にあった建窯で焼かれた茶碗。
南宋時代に最も盛んだった。

禾目(のぎめ)天目というのも建盞の一種。
茶褐色の細い兎の毛並みのような線状紋が黒釉地に発色した天目。
中国では、紺黒の地に柿色の細い線条が、
口辺から内外にかけて禾目の釉文を兎の毛に見立てて、
兎毫盞(とごうさん)と呼んでいる。

建盞はまずその形に特色があり、俗に天目形といわれている。
口辺の段がついて、いわゆる鼈甲になっています。
これは中の抹茶の保温の為。

「建盞。ゆてきの次也。
これも上々はゆてきにもをとるへからす。三千匹。」
(『君台観左右帳記』)


■烏盞(うさん)
建盞の多くは、無地の黒茶碗で、これを烏盞と呼ぶとか。


■鼈盞(べっさん)
「木葉天目」が派生したもの。


■玳皮盞(たいひさん)
/(吉安天目・吉州天目・鼈甲盞・鼈甲天目・能盞)
天目の中で建盞と並んで室町時代から賞美されているもの。
玳皮盞は、釉調が鼈甲に似ているところからの名前。
一名鼈盞(べっさん)とも呼ばれる。

中国江西省吉安県の永和鎮の吉州窯で、
南宋〜元の時代にかけて盛んに量産されたもので、
吉安天目または吉州天目ともいわれる。


■天目(てんもく)(只天目)
唯天目とも書き、真天目ともいう。
建盞ではこの手がいちばん多く、黒褐色の釉の上に藍色・海鼠色が混じって、
見込みにいたるほど釉薬が厚く溜まっている。
曜変・油滴などは、この只天目の中から偶然に出来たものである。


■二代目桶谷定一(桶谷洋)
昭和10年 京都東山の窯業地に生まれる。
昭和30年 京都伏見高校陶磁器科卒業。日展陶芸家。父定一に作陶を学ぶ。

日本工芸会会員
京都美術工芸作家協会会員
京都クラフト展 銀賞
京都工芸美術展 優賞
京展・他工芸展 受賞
日本伝統工芸近畿展 10回受賞
日本伝統工芸展 3回入選


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