茶道具 翔雲堂


ひと口知識

※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。


なお、一部の作品、販売しています。

文台(ぶんだい)ってこんなの

机という言葉は、日本書紀にも書かれているそうで、
もともと食べ物を入れた食器を乗せる台のことを指したのだとか。

やがて物を乗せる台全般を「つくえ」と呼ぶようになり、
それらの中で本を読んだり文書などを書いたりする時に使うものを、
「ふみつくえ」や「ふづくえ」と言うようになったようです。

そして「文台」は、平安時代に儀式や歌合・釈奠などで用いられた、
黒漆塗りの四脚の台で、詩歌を記した懐紙を載せた筥(文台の筥[はこ])を、
載せるために用いられたそうです。

後には硯箱の蓋を仰向けにして文台の筥の代替とする場合もあったとか。

ちなみに釈奠というのは孔子および儒教における、
先哲を先師・先聖として祀る儀式のことのようです。

室町時代に入ると背の高い文台が廃れ、
代わって文台の筥として要素を併せ持った高さの低い文台が作られ、
これに硯箱や書籍等も載せるようになったようです。
例えば、重要文化財の「千鳥蒔絵文台」なんかがそれにあたるみたいです。

以後、文台に様々な意匠が施され、
硯箱と意匠を統一したセットの物や蒔絵や織物張りの物も現れ、
床飾などの装飾品としての役割を果たす物もあったそうです。

例えば、「水辺景蒔絵文台」や、
重要文化財の「蔦細道蒔絵文台硯箱」
(田付長兵衛作・17世紀)などがそれにあたるみたいです。

支考著『俳諧十論』や同じく支考著の『十論為弁抄』に、
俳席での心得を示す「五条式」や、句を書きとめる懐紙の方式、
句を付けるときの作法、
懐紙などを載せる「文台の規格」などについての記載があるそうです。

この文台の規格は、松尾芭蕉の「二見文台」をふまえたものなんだとか。

二見文台というのは、
表に二見が浦の夫婦岩と、松の絵の扇面が画かれ、
裏に「ふたみ」と前書きした掲出句と、
「元禄四、芭蕉」という年記が、
繊細な文字で書かれているものだそうです。

「二見の図を拝み侍りて」
 うたがふな潮の花も浦の春
芭蕉(いつを昔・真蹟懐紙・真蹟二見文台)

意味は、以下のようになるみたいです。
「二見が浦の夫婦岩に勢いよくあたって、
花のように舞い散る波も、この浦の春を寿いでいる。
二見が浦の神である伊勢神宮の神コを決して疑ってはいけない。」
作品名:文台女桑
備考:紙箱入

文台女桑
※画像を押すと拡大できます。
女桑は、キハダというミカン科の広葉樹を着色したもののようで、桑(本桑)の代用材として用いられるそうです。

キハダは、黄蘗色(きはだいろ)ともよばれる鮮やかな黄色の染料で、
その心材も黄色がかって、木目がはっきりしているため、
家具材などに使用されるみたいです。
ただし軽量で、軟らかいため、あまりにも強い荷重がかかる場所には向いていないのだとか。

わざわざ女桑として代用材を用いるのは、養桑農家が減り
本桑の生産量が減り続けているからみたいです。

農林水産省の蚕業に関する調査に、
年々減り続ける本桑の現状がわかる統計表が出ているそうで
桑園の使用面積だけ見ても、
平成15年には「3,841ha」あったものが、
平成20年には「2,011ha」に減っていることがわかるみたいです。


作品名:二月堂机
備考:紙箱入

二月堂机
※画像を押すと拡大できます。
二月堂は、東大寺二月堂の食堂(じきどう)で使われたもので、
正式には、二月堂食堂机と言うそうです。

東大寺二月堂には、室町時代の建物で、
参籠(さんろう)所と呼ばれる重要文化財があるみたいです。

正確には北半分が参籠所、南半分が食堂で、
その中間の通路は、細殿と呼ばれるようです。

食堂には賓頭盧尊者(ぴんずるそんじゃ)像と、
重要文化財の訶梨帝母(鬼子母神)像を安置しているとか。


■修二会(お水取り)
日本の仏教寺院では、修二会(しゅにえ)と呼ばれる法会があるようで、
旧暦の二月はインドの正月にあたるとして、仏への供養を行うそうです。
ただ、外国に修二会はなく、本当の起源ははっきりしないのだとか。

特に東大寺二月堂の修二会は「お水取り」の通称で知られるそうです。
正式には「十一面悔過法」と言うようです。
二月堂の本尊十一面観音に、過去の罪障を懺悔しするといった意味でしょうか。

『二月堂縁起絵巻』によると、
東大寺の開山・良弁の弟子・実忠が、
笠置山で修行中、天人の住む天界で、
天人たちが十一面観音の悔過を行ずるのを見て、
人間界で行うために
「調子を速め、行道の回数は走ってでも数を満たそう」
と言い、その行法が伝わったのが起源だそうです。



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