茶道具 翔雲堂


ひと口知識

※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。

茶臼ってこんなの

茶臼(ちゃうす)とは、茶壷に貯えた葉茶をひいて、
抹茶にするために用いる石製の挽臼(ひきうす)のことだそうです。
「茶磨」とも「茶碾」とも書くとか。

受皿を作り出した下臼と上臼からなり、
下臼と上臼とも中央に芯木を入れる孔が開き、
上臼の側部に挽木を差し込む孔があるそうで、
京都府宇治の朝日山の石が最上とされてきたみたいです。

上臼側部に作られた孔に竹の鞘を被せた肘状の挽木を差し込み、
上臼の上面の孔から葉茶を入れ、
挽木を廻すことで上臼を回して、
上臼と下臼を擦り合せることで挽くようです。

下臼と上臼に精緻な目が切られていますが、
円周部分に目がない部分があるのだとか。

中国の北宋の時代(1079年)に、茶臼が発明されたと
黄山谷が漢詩に残しているそうです。
「磑を落つること霏霏として雪も如かず」
磑とは茶磨、粉が石の間から出る様はまさに雪が降るようだ

現在実在する茶磨の中でも逸品中の逸品とされるのが、
伝秀吉の茶磨『幻の茶磨(松風の茶磨)』だそうです。
上等の茶磨を挽くと、松風に似た爽やかな音が出でるのだとか。

『御伽草子(おとぎぞうし)』の「かくれ里」に
「秋の黄昏時は空ならでも心細からぬかは。風ものすごく
乃至、松風という茶臼あり。
河しまという挽き木あり。
これ一具の宝物なり」
とあるそうです。

稲垣休叟著『茶道筌蹄』に
「茶臼 挽木箱 和漢共に用ゆ、
ヒキ木箱は桐サシコミ蓋」
とあるようです。

軒宗金著『茶具備討集』に
「茶ウス 祇陀院。
昔此の寺一条京極にあり、門前に石匠有り、
能く切磋琢磨して好き磨を出す。
之を祇陀院と謂う。佐伯磨、丹波より出る。
星磨、白点ありて星の如く、
或いは海梅花の如し。」
とあるそうです。

江戸後期の書『茗話』に
「大阪にて2、30年以前より茶の挽きたるを売りたり。
茶事は主人みずから事をとるを礼とす。
茶もみずから挽きて用ゆるこそよけれ。
価だに出せば何時も挽茶あるは大いに意を失えり。」
とあるみたいです、

同じく江戸後期の書『茗話』に
「是みな世のいとなみのくるしく成行なり。
種々のことに心を用いて、
人のせぬ商ひをして利を得んとするや」
とあるようです。


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