茶道具 翔雲堂
ひと口知識
※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。
灰吹ってこんなの
灰吹(はいふき)は、煙草盆の中に組み込み、
煙草を煙管で吸い終えたとき火皿に残った灰を落とすための器で、
「煙壷」「吐月峰(とげっぽう)」とも言うとか。
吐月峰は、静岡市にある山の名だそうです。
連歌師の宗長が、駿河国安倍郡長田村に柴屋寺(さいおくじ)を開き、
山の峰から月の出る景観の美しさを愛して、
この地の山を吐月峰と命名したのだとか。
その吐月峰に産する竹が灰吹用の竹筒にもっとも適し、
宗長はここで製する竹筒に吐月峰と産地の銘を初めて刻したと伝えられ、
のちこれがたばこ盆の灰吹きとして広く世に用いられるようになってから、
吐月峰は灰吹の代名詞となったみたいです。
この「吐月峰」、現在も竹細工を製作し、売られているとのこと。
当時、禅宗の影響で孤独閑寂の生活を楽しむことが流行し、
宗長自身もここに京都銀閣寺を模した庭園を築き、
四季の風物を眺めて暮らしたそうです。
吐月峰柴屋寺の風雅な庭園は、
本堂の正面はるか南方にある「丸子富士」や、
庭の西方にそびえる「天柱山」など、
美しい自然をたくみに取り入れた借景園で、
庵の背景となる枯山水の庭園と合わせ、
国の名勝・史跡に指定されているようです。
拝観料:大人300円 小人200円だとか。
灰吹は、茶席では通常竹が用いられ、正式には径一寸五六分の青竹を
高さ四寸から四寸五分に切り、一回ごとに新しいものと取り替えるようです。
油抜きした白竹を用いることもあるそうです。
一度使った青竹は、そのまま保存して名残の席に使うこともあるとか。
稲垣休叟著『茶道筌蹄』に
「灰吹 宗旦好、青竹は茶会に用ゆ、白竹は常に用ゆ」
とあるそうです。
湖月老隠著『茶式湖月抄』に
「灰吹 四寸五分」
とあるようです。