茶道具 翔雲堂
ひと口知識
※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。
小灯ってこんなの
小灯(こともし/ことぼし)は、数寄屋蝋燭一本を立てる形の小さな燭台で、
表千家では主に点前用(暁の茶事や夜咄)に使うそうです。
表千家の、七世如心斎好:青楽、八世そつ啄斎好:香炉薬、
九世了々斎好:かね、十二世惺斎好:黄瀬戸などがあるようです。
ここでは、表千家の年中行事ついて、少し触れようかと思います。
ちなみに裏千家の行事は、裏千家のHPにいろいろあるようですので、省略します。
正月:初釜
⇒新年の行事で、結び柳、丸山宝に長熨斗(ながのし)などの床飾りをし、
嶋台茶碗などを用いるそうです。
2月:暁の茶事
⇒夜明け前の午前4時ごろの茶会。
灯篭→短檠→小灯と、夜明けが近づくに従い徐々に小さくしてゆくそうです。
3月:利休忌
⇒利休の命日は旧暦の2月28日ですが、表千家では新暦の3月27日に行うそうです。
床に利休居士像の掛物が掛けられて菜の花が生けられるようです。
家元が天目茶碗にお湯を注ぎ、茶筅を使わずにお抹茶を一すくい半入れただけの
お茶湯を供えるのだとか。
回り花や茶かぶきが開催されるみたいです。
4月:野点
⇒梅の季節から桜の季節まで野外で催す茶会で、透木釜が使用される機会が多いそうです。
5月:初風炉
⇒炉を閉じて風炉に変わる時の茶会だそうです。
6月:梅雨の茶会
⇒水指しなどの陶器類など、焼きしめ系器を使うそうです。
7月:朝茶
⇒早朝の涼気が漂う時刻に始まり、10時前には終了する茶会で、
進行は略式で行われるそうです。
8月:八朔(はっさく)
⇒旧暦8月朔日(ついたち)に贈答をして祝う習俗があるのだとか。
三千家とゆかりのある職家の人があいさつ回りをするそうです。
9月:天然忌/七事式
表千家七代如心斎の忌日を、天然忌として残月亭に供茶がなされるのだとか。
一二三と数茶が隔年で催されのだとか。
10月:中置
風炉の位置を、壁よりから道具畳の中ほどに据え、
前欠き風炉を使用するそうです。
11月:炉開き/口切の茶事
表千家では11月8日を炉開きの初稽古とするそうです。
12月:夜咄
1年を振り返り思い出話や、お茶話をしながらの茶事だそうで、
短檠・小灯・手燭の灯りで茶事を行うようです。
以下、小灯の関連文献です。
稲垣休叟著『茶道筌蹄』に
「金入り小灯 了々斎このみ、善五郎作」
「小灯 青磁、瀬戸、楽焼(そつ啄斎好香炉薬)、
小座敷席中は小灯をもちゆ、
広間と庭中は手燭をもちゆ」
とあるみたいです。
『調度口伝』に
「燭台の事 らうそくを立るもの也、
大小品々有、真銅やカネ等なるべし、
三ッ足有を式とす、
しよくせん掛有、略義なるべし、鉄は略義なり」
とあるのだとか。