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ちょこっと和歌

淡海(あふみ)の海(うみ) 夕波(ゆうなみ)千鳥(ちどり)汝(な)が鳴けば 情(こころ)もしのに 古(いにしへ)思ほゆ

(柿本人麻呂『万葉集』巻3-266)


商品No.0111
作品名:古銅花入
作者:時代
売り切れ
備考:高さ26.3cm/黒塗箱
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掛物と花入の取り合わせは、真行草を基本に、
床の間や掛物、花入の大きさのバランスを吟味して、
決める必要があります。

まず、真行草、それぞれに属する掛物と花入は、
何であるかを頭に入れてから、取り合わせるようです。

花入が、胡銅(古銅)など、貫禄のあるものの場合、
取り合わせる真の掛物は、墨蹟や宋元画、
古筆の中で特に古格のものなどになるみたいです。


淡海の海 夕波千鳥汝が鳴けば
 情もしのに 古思ほゆ

大津に天智天皇の都があったころを思い、
今は廃墟となった近江京の跡に立って、
当時のことを思い出し、詠った短歌だそうです。

天武王朝にとって、自分たちが滅ぼした近江の天智王朝は、
近江の国の霊魂として、畏怖の対象だったようです。
そのためか、万葉集でも、近江の国魂を慰撫する鎮魂の歌が、
いくつか詠われているようです。

「夕方の近江の海(琵琶湖)、波の音が聞こえる中、千鳥の声も聞こえてくる。
 おまえが鳴くと、私の心を萎えさせて、
 しみじみと昔の近江京のことが思われてならない。」


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