作品名:古銅花入 作者:時代 売り切れ 備考:高さ26.3cm/黒塗箱 詳細はこちらから |
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掛物と花入の取り合わせは、真行草を基本に、
床の間や掛物、花入の大きさのバランスを吟味して、 決める必要があります。 まず、真行草、それぞれに属する掛物と花入は、 何であるかを頭に入れてから、取り合わせるようです。 花入が、胡銅(古銅)など、貫禄のあるものの場合、 取り合わせる真の掛物は、墨蹟や宋元画、 古筆の中で特に古格のものなどになるみたいです。 淡海の海 夕波千鳥汝が鳴けば 情もしのに 古思ほゆ 大津に天智天皇の都があったころを思い、 今は廃墟となった近江京の跡に立って、 当時のことを思い出し、詠った短歌だそうです。 天武王朝にとって、自分たちが滅ぼした近江の天智王朝は、 近江の国の霊魂として、畏怖の対象だったようです。 そのためか、万葉集でも、近江の国魂を慰撫する鎮魂の歌が、 いくつか詠われているようです。 「夕方の近江の海(琵琶湖)、波の音が聞こえる中、千鳥の声も聞こえてくる。 おまえが鳴くと、私の心を萎えさせて、 しみじみと昔の近江京のことが思われてならない。」 |