茶道具 翔雲堂

ちょこっと和歌

住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ (藤原敏行朝臣『古今和歌集』恋・559)


商品No.0248
作品名:掛軸一行書(夢一字)
作者:森洞雲師
売り切れ
備考:共箱なし/桐箱入
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このお軸の夢という字は、とても優しい字に見えます。
私は、この字から、希望を感じます。

沈既済著『沈中記(枕中記)』に、
邯鄲(かんたん)の夢という物語があるそうです。

官吏登用試験に落第した盧生という若者が、
現実の自らの有様を嘆いていたところ、
道士呂翁が枕を貸して寝させた。
若者は紆余曲折の末に望んでいた栄華を手にする人生の夢を見たそうです。

夢が終わり若者が目を覚ましてみると、
それはほんの束の間の出来事であったとのこと。

若者はしばらくの間、茫然としていたが、
やがて人生のなんたるかに気付いて故郷へと帰ったという。

邯鄲とは中国の趙の都であった邯鄲のことだそうです。

「邯鄲の夢」は、栄枯盛衰のはかなさをたとえた言葉みたいです。

「夢」という漢字の由来は、
夕暮れに草むらで、
何か見ようとするが何も見えないという絵文字が
昔、「寝ている時に見るまぼろし」の事を指していたそうです。
それが現代では「夢=目標」という意味でも
使われるようになったのだとか。

能の曲名にもあり、夢という字には
「はかなさ」と「希望」の両面があると思います。


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