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ちょこっと和歌

人はよし 思ひ止むとも 玉鬘(たまかづら) 影に見えつつ 忘らえぬかも (倭大后(やまとのおおきさき)『万葉集』巻2-149)


商品No.0513
作品名:南鐐七宝蓋置
作者:木村清雲
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備考:桐箱入
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南鐐七宝蓋置
■南鐐とは
美しい銀、精錬した上質の銀のことだそうです。

中国の銀の産地の一つに南鐐という地名があり、
そこから銀の異名となったようです。


■七宝(しっぽう)について
七宝とはもともと仏典での用語で、大変貴重だった七種の宝のことだそうです。

七種の宝は『無量寿経』だと
「金・銀・瑠璃・玻璃(はり)・珊瑚・めのう・しゃこ」のこと、
『法華経』だと「玻璃・珊瑚」の代わりに「真珠・マイ瑰」のことを指すそうです。

七宝文様は、同じ大きさの円の円周を四分の一ずつ重ねて繋いでいく文様で、
有職文では「輪違い」と呼ばれるみたいです。

正確には、この七宝文様と仏教用語の「七宝」との関係については不明だそうで、
古くは「四方襷(しほうたすき)」という呼び名があって、
その「四方(しほう)」が「七宝(しっぽう)」へと変化したという説があるようです。

現在では、七宝の円形は円満を表し、
吉祥文様としてのイメージが定着し、
宝尽くしの一つに数えられるようになった、
縁起のよい文様なんだそうです。


■人はよし 思ひ止むとも 玉鬘(たまかづら)
 影に見えつつ 忘らえぬかも

天智天皇の崩御の前後に、
倭大后が詠んだ三首の歌のうち、
最後の一首(挽歌)だそうです。

大化の改新で蘇我入鹿を討った巨星・天智天皇。
671年9月に病気に倒れ、672年1月7日に崩御するみたいです。

その後、天智天皇の弟(天武天皇)と、
天智天皇の息子が戦を起こし(壬申の乱)、
世は天武天皇の治世へて移って行くそうです。

「たとえ他の人は、この悲しみを忘れることがあるとしても
 私には美しい玉鬘のように、あなたの面影が見えて、
 忘れることができません。」

木村清雲

伝統工芸作家。


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