茶道具 翔雲堂

ちょこっと和歌

心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 (凡河内躬恒『古今和歌集』秋下・277)


商品No.0545
作品名:色絵菊唐草水指
作者:清閑寺窯祥平
売り切れ
寸法:高さ14.8cm/口径15.5cm
備考:木箱入
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色絵菊唐草水指
■赤絵(色絵)について
色絵は、各種の彩釉を使って上絵付けする手法で、
赤絵とも言うようです。

「有田に[色絵]はない。[赤絵]だ。」という主張があるみたいです。
絵付業者は「赤絵屋」、窯は「赤絵窯」、掘ってる場所は「赤絵町」
から来ているようです。

「赤絵」という単語の初出は『酒井田柿右衛門家文書』に
「赤絵初リ」
「1647年、喜三右衛門が[赤絵]を完成させ、はじめて長崎で売った。」
などとあるのがそうみたいです。

初代酒井田柿右衛門(喜三右衛門)の開発した「赤絵」が、
後の有田の後継技術となり、本来「色絵」の一種である「赤絵」が、
次第に「色絵」の同義語として用いられるようになったとする説もあるようです。

最近の発掘調査によると、
喜三右衛門が「赤絵」をはじめた窯は、楠木谷窯跡(泉山)の可能性が高いことや、
上絵付けの技術が1種類ではなく、
3カ所の窯場(岩谷川内山・黒牟田山・年木山)で別々に誕生したことなどが、
わかってきたようです。

喜三右衛門の「赤絵」以前に、
楠木谷窯跡では、すでに別の種類の上絵付け磁器が焼かれていたようで、
多くは緑や紫、黄色など寒色系の絵具を多用し、
文様がびっしりと描かれたものだったみたいです。

ちなみに喜三右衛門の「赤絵」は、
乳白色に近い素地に暖色系の絵具を多用し、
余白を活かした構図が特徴的なのだとか。

『酒井田柿右衛門家文書』に
「赤絵者之儀、釜焼其外之者共、
世上くわっと仕候得共、
某手前ニ而出来立申色絵ニ無御座云々。」
とあるようです。

この文章から、喜三右衛門の「赤絵」が、
当時の複数の上絵付けの技術の中で、
後の有田へと伝承される主たる後継技術となった、
ということがわかるのだとか。

杉田祥平

杉田祥平は、現在四代目。
江戸後期に作られた清閑寺窯で作陶中。

清閑寺窯は旧伯爵・清閑寺家の許可を得て江戸後期に築窯され、
初代菊次郎、二代目龍斎、三代目祥平を経て、
四代目杉田祥平が平成11年に襲名。

京焼・清水焼の代表的な仁清・古清水の流れを茶陶器の製作を通して継承し、
その造形美と典麗優美な桃山文化の彩色美の中に、
現代感覚を併せ持つ技法で作陶に邁進され、
全国の有名百貨店などで展示会を開くなど、活躍。

京都伝統陶芸家協会会員。

また、当代の息女・杉田眞龍(すぎたまりゅう)は父の薫陶を受け女性の目、
若い感覚で茶陶器に挑んで、注目の作家です。


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