茶道具 翔雲堂

ちょこっと和歌

淡海(あふみ)の海(うみ) 夕波(ゆうなみ)千鳥(ちどり)汝(な)が鳴けば 情(こころ)もしのに 古(いにしへ)思ほゆ

(柿本人麻呂『万葉集』巻3-266)


商品No.0570
作品名:掛軸横物
(山光古今無)
作者:久田宗也
売り切れ
備考:桐箱入/共箱
 /青芳堂表具
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掛軸横物
淡海の海 夕波千鳥汝が鳴けば
 情もしのに 古思ほゆ

大津に天智天皇の都があったころを思い、
今は廃墟となった近江京の跡に立って、
当時のことを思い出し、詠った短歌だそうです。

天武王朝にとって、自分たちが滅ぼした近江の天智王朝は、
近江の国の霊魂として、畏怖の対象だったようです。
そのためか、万葉集でも、近江の国魂を慰撫する鎮魂の歌が、
いくつか詠われているようです。

「夕方の近江の海(琵琶湖)、波の音が聞こえる中、
 千鳥の声も聞こえてくる。
 おまえが鳴くと、私の心を萎えさせて、
 しみじみと昔の近江京のことが思われてならない。」

久田宗也

本名:和彦。
茶道家、久田家(半床庵)十二代当主。
表千家不審菴理事。

1925年 表千家流の茶家、
 久田家に無適斎宗也の長男として京都に生まれる。
1944年 表千家先代家元、即中斎の門に入る。
 京都大学文学部史学科を卒業。
2010年10月22日 死去。


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