茶道具 翔雲堂

ちょこっと和歌

人言(ひとごと)を 繁(しげ)み言痛(こちた) み己(おの)が世に いまだ渡らぬ 朝川渡る

(但馬皇女[たじまのひめみこ]『万葉集』巻2-116)


商品No.0607
作品名:染付隅田川香合
作者:高野昭阿弥
売り切れ
備考:木箱入
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染付隅田川香合
人言を 繁み言痛 み己が世に
 いまだ渡らぬ 朝川渡る

但馬皇女が、穂積皇子(ほづみのみこ)に贈った和歌だそうです。
男性が女性の元へ通う時代、
女性(但馬皇女)から男性(穂積皇子)の元へ通ったみたいです。

「人がうわさをするので、
 なかなかあなたに会いにゆけません。
 とうとう私は、生まれて初めて、
 朝早く川を渡って、
 あなたに会いに行きます。」

その後、但馬皇女は、亡くなってしまうそうです。
死を悼んだ穂積皇子は、以下の歌を残しているようです。

降(ふ)る雪は あはにな降りそ 吉隠(よなばり)の
 猪養(ゐかひ)の岡の 寒からまくに
(穂積皇子『万葉集』巻3-203)

「雪よ、そんなに降り積もらないでおくれ。
 吉隠の猪養の岡に眠っている、
 但馬皇女が寒いだろうから」


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