茶道具 翔雲堂


ひと口知識

※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。


なお、一部の作品、販売しています。

円座ってこんなの

円座(えんざ)は、藁(わら)・菅(すげ)・藺(い)などで、
露地で腰掛ける際に使う、渦巻き形に、
まるく編んだ敷物のことだそうです。
わろうだ・わらざとも言うようです。

『延喜式』に平安期の讃岐の産物として、
菅円座が挙げられているみたいです。

『庭訓往来』にも讃岐円座と記されているそうで、
円座は平安期以来讃岐の重要な特産物だったようです。

高松市円座の地名は、
この円座の生産された地域であったことを示しているとか。


■迎付
最初に亭主は、円座を腰掛待合に置く際、
一番上の円座を裏返し、
その上に莨盆を置くようです。

裏千家の場合、正客が腰掛待合に進み、
まず、円座の上の莨盆を上座に運ぶそうです。

次に一番下の円座を詰の席に残し、
上の円座を次客の座に置き、
最後に、一番上の裏がえしになっている円座を表にかえし、
自分の席に置いて腰をかけるみたいです。

そして、連客は、円座に腰をおろし、
静かに露地の風情を眺めて迎付を待つのだとか。

正客は頃合いをはかり
「お先に」と次礼をし、
円座を壁に立てかけ、
外露地から内露地へ猿戸を心静かに入り、
蹲踞へと進むそうです。

その後、次客も次礼をして円座を壁に立てかけ、
蹲踞へと進むようです。

最後、詰は立てかけられた円座を手前に倒し、
円座を重ねて一番上を裏返し、
亭主が置いていた場所に戻し、
莨盆を載せるのだとか。


■中立
正客は、腰掛待合に進むと、
初入と同様に、莨盆と円座を定座に配り、
腰をかけるようです。

その後、初入と同様、正客から円座を壁に立てかけ、
蹲踞へと進むみたいです。

詰は、初入と同様、円座・莨盆を元のように、
戻して置くとか。


■文献
稲垣休叟著『茶道筌蹄』に
「円座 利休形、竹の皮、讃岐円座を用てもよし」
とあるそうです。

藤原時平らが編纂した『延喜式』に
「讃岐国 菅円座」
とあるようです。

本ホームページでは、以下に関して、別途説明しています。
「円座」について

「露地道具」について

作品名:円座
(尺一 五枚組)
備考:紙箱入

円座
※画像を押すと拡大できます。
円座(えんざ)は、露地の腰掛で、客が座るときに用いる、
直径一尺、厚みは七分ほどの丸い敷物のことだそうです。

竹の皮を表に用い、藁(わら)・菅(すげ)・蒋(まこも)などを、
丸く平たく編んだものだとか。

腰掛の下座寄りに、客の数だけ重ねて置かれ、
その上に煙草盆を置き、冬は、
その脇に手あぶりも用意しておくみたいです。

元来は神社や寺院の土間や、
板敷のところで用いる一人用の円形の座席敷物で、
材料ははじめ蒲の葉を用い、
のちには菅・蘭・藁でも作られたもので、
編み裏表のない讃岐円座を最上とするとか。

讃岐円座は、讃岐の国でつくられた渦巻状に編まれた円座で、
奈良時代には既に朝廷への献上物として作られていたようですが、
一時途絶えかけたものを、高松藩初代松平頼重が奨励して復活し、
円座師葛西家が一子相伝で製法を伝えたものの、
五十四代円座師葛西常良(重経)が、
昭和27年亡くなり途絶えたようです。
現在復元の試みが行われているとか。



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