作品名:薄板(糸巻・松摺漆)
備考:淡々斎好写/紙箱入 |
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淡々斎好糸巻香台 松摺漆花台の写しです。
摺り漆技法は、木地に生漆を何回も摺り込み仕上げ、 銘木の杢(もくめ)際立たせる技法だそうです。 目止め・着色など木地調整をした木地に、 生漆を布や専用紙で摺り込み、きれいに拭き取ったら乾燥させ、 この工程を4〜5回又は、7〜8回繰り返すとだんだん艶が上がるみたいです。 摺り漆(すりうるし)は、拭き漆(ふきうるし)ともいうようです。 摺り漆技法は、呂色(ろいろ)仕上げに用いる場合と、 木目を美しさをきれいに見せるために行われるそうです。 摺り漆の質は、使用する漆の質と摺りこむ回数、摺りこみ方で大きく変わり、 丁寧な仕事だと上質な国産漆を使い、たんぽ摺りを均等に何度も行い、 この工程を十数回も繰り返すこともあるのだとか。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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作品名:三枚組薄板
備考:紙箱入 |
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本来、「真・行・草」という三つの文字は、
書道における書体の類型を示すものだそうで、 王羲之(おうぎし)によって、古代の篆書(てんしよ)・隷書(れいしよ)に対して 真書(楷書)・行書・草書の三体が確立したようです。 ■楷書の芽生え 行書、草書の完成、楷書の芽生えとして、 「李柏文書(李柏尺牘稿)」というものがあるそうです。 これは、前涼国の使者が西域諸国を歴訪するについて、 西域長史・李柏が符太にもたせた、 訪問先の各国王に宛てた書状の草稿みたいです。 この文書が書かれたのは、 王羲之22歳から24歳の時期に当たるようです。 ■書聖・王羲之 王羲之は、303年〜361年頃の人で、衛夫人から、 後漢の蔡ヨウ・魏の鍾ヨウの書法を伝授され、 その法を枕中の秘としたそうです。 7歳の時から衛夫人のもとで書を学び、 12歳の時に父の枕中の秘書を盗み見、その技量が進んだとか。 この時代にあっては、まだ新しい書体であった行書・草書を、 たった一人の技量だけで、一挙に完成の域にまで高めたそうです。 ただ、行書・草書は日常の書体で、漢代からの風習として、 正式書体としての隷書の地位が残っていたようです。 そのため、王羲之一族の墓誌に羲之の書は採用されていないとか。 王羲之の書の名声を高めたのは、唐の太宗の強い支持と、 宋の太宗により編纂された『淳化閣帖』の影響が大きいようです。 王羲之は各体を能くし、『書断』では楷書・行書・草書・章草・飛白の5体を、 神品(唐代画家の優劣を格付する上での最高位)としているそうです。 ■唐の太宗皇帝 太宗は、626年〜649年の人で、文化への理解も深く、 とりわけ書には関心があったそうです。 特に王羲之には心酔し、書蹟蒐集に情熱を燃やし、 中国全土から2290紙(真行290紙・草書2000紙)に及ぶ羲之書を集めたみたいです。 国中に王羲之書風を大いに奨励し、 太宗の下には王羲之流を善くする、 初唐の三大家(虞世南・歐陽詢・楮遂良)が揃い、 この三大家に至って「楷書」が最高の完成域に到達したそうです。 太宗は崩じた時に『蘭亭序』を一緒に昭陵に埋めさせたとか。 その後戦乱を経て王羲之の真筆は全て失われたようで、 現在、王羲之の書とされているものも、 唐代以降に模写したものと、石版や木板に模刻して制作した拓本のみだそうです。 ■宋の太宗皇帝 太宗は、976年〜997年の人で、学問を好んだそうです。 父親の趙弘殷は太宗のために、淮南を征伐した際、 州や県を占領しても財貨には一切目もくれず、 古書を探して太宗に贈ったという逸話もあるとか。 太宗は、『淳化閣帖(じゅんかかくじょう)』及び、 『澄清堂帖(ちょうせいどうじょう)』という法帖(ほうじょう)の、 編纂を指示したそうです。 ともに王羲之の書が精刻されてるみたいです。 法帖というのは、書道において、 紙に筆と墨で書かれた書蹟のうち、 保存・鑑賞・学書用に供するために、 仕立てられたもののことだそうです。 ■王羲之の法帖 以下に王羲之の主な法帖を一覧にしてみました。
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作品名:三枚組薄板
備考:紙箱入 |
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ここでは、薄板のひと口知識をいくつか紹介しようかと思います。
■畳床と板床 畳床に花入を置く場合は、薄板を使うのですが、 板床には薄板は用いないそうです。 ■水洗い 薄板の木地は必ず水で濡らすのが基本みたいですが、 濡らした後の処理でカビが生えたり、板が反ったりする場合があるので、 注意が必要みたいです。 ■利休百首69 69.うす板は床かまちより十七目 または十八十九目におけ 床框(とこがまち)は、床縁とも言うようで、床の間の前端で、 床畳または床板の端を隠すために用いる化粧横木だそうです。 十七目 または十八十九目というのは、22cm〜25cmくらいのことで、 奥行きが、90cmくらいの床の間に、 薄板を置いたときの位置を示しているようです。 薄板を置く位置に幅があるのは、床の大小、花や花入によって、 位置が多少変わるためみたいです。 床の間のサイズは、半間(約90cm)が普通だそうですが、 1間半(約270cm)以上の広い床の間もあるようです。 最近では、50cmほどの浅い床もあるそうです。 ■利休百首70 70.うす板は床の大小また花や 花生によりかはるしなしな 花入を置く位置は、まず薄板の位置によって定まるといって良い、 ということみたいです。 前述しましたが、籠花入以外の花入には、 下に薄板を敷くことになっているのですが、 床の上が畳でなく、板になっている場合は、 薄板は敷かなくてもよいそうです。 床の間に掛軸を掛ける場合、 半間〜1間だと「半切」「尺三」「尺二」「尺巾」「九寸」の掛軸、 1間〜1間半だと「尺五」 「尺八」の掛軸、 1間半以上だと「大幅」「対幅」「三幅対」の掛軸、 などを掛けると、見栄えが良いのだとか。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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