茶道具 翔雲堂
ひと口知識
※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。
蝋燭(ろうそく)ってこんなの
最も古い蝋燭は、古代エジプトで使われていたそうで、
遺跡から蝋燭の燭台が見つかったのだとか。
古代ローマの博物学者プリニウス著『博物誌』に、
「紀元前300年頃のエジプトで蝋燭が使われていた」
と記載されているようです。
紀元前403年〜紀元前221年の中国で、
青銅製の燭台らしきものが見つかったそうで、
前漢(紀元前206年〜西暦8年)には、中国の字書『急就篇』に
「蝋燭を蜜蝋から作ったこと」
とあるそうです。
また、紀元前3世紀頃の朝鮮半島でも、
青銅製の燭台らいきものがみつかったようです。
日本の蝋燭は、中国から伝わったみたいです。
747年の『伽藍縁起並流記資材帳』に蝋燭の記載があるようです。
「主殿寮」という役所が管理すべき品物として
火元となる燈燭など挙げているそうです。
中国では、唐代になると一般でも使われるようなるそうで、
9世紀の温庭インや李商隠などの詩にも蝋燭が登場するようです。
『武林旧事』には、
「蝋燭を使って、走馬灯が作られた」
との記述があるとか。
このころ日本では、遣唐使が廃止されたため
中国から蝋燭が入ってこなくなり、
国産の蝋燭「和蝋(和蝋燭)」が検討されるそうです。
中国の明代になると、植物を原料とした蝋燭ができるそうで、
明末の『天工開物』には、
「ナンキンハゼの皮、トウゴマの実などを原料に、
蒸してから搾り取って蝋を取り、
それを型に流し込んでろうそくを作る」
との記述があるみたいです。
さて、茶事に用いる蝋燭は、蝋涙(ろうるい)が垂れないように、
和蝋を精白して芯に特別の工夫をした数寄屋蝋燭(すきやろうそく)を用いるそうです。
数寄屋蝋燭は、芯がなかなか燃え尽きず、
炭化した燃え残りの芯が長くなり暗くなってしまうため、
時々芯を切る必要があり、席中でやると臭い匂いが立ち込めるので、
芯を切るときや火を消すときは客前で芯を切らないで、
燭台を交換する形で、必ず水屋に持ち入って切るのだとか。
『本朝世事談綺』に
「文禄年中までは、日本に蝋燭なし、
助左衛門が献ずるらうそくに倣てこれを製す、
蝋を採もの凡そ五種あり、
漆樹、荏桐、榛、ダマノ木、烏臼木、
また女貞木よりも取ると本草にあり、
雍州府志に云、黄白の蜜、壷の底に凝滞ものを取て蝋となす、
唐らうそくは、真に葭を用る、よつて折として立消のあるもの也、
本朝の人これを考へ、灯心を巻て真とす、はなはだ上品なり」
とあるようです。
また、蝋燭を用いる、
小灯(ことぼし)について
膳燭(ぜんしょく)について
手燭(てしょく)について
は、それぞれ別ページで説明しています。