作品名:竹軸掛
備考:紙箱入 |
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『松屋会記』より逸話を1つ。
ある時、監物は、利休、氏郷、三斎の3人を茶会にまねき、 一休の墨跡「初祖菩提達磨大師」の墨跡を飾ったようです。 これは、一休の墨蹟の中でも絶品とされるものだそうです。 しかし、軸が長いために、 監物は、床の天井に矢の柄を使って巻き込み、壁でとめるようにしてあったみたいです。 挨拶に出た監物は利休に、 「軸が長くて、この床には掛かりません。軸の表具を直していただきたい。」 と懇願するが、利休は 「この表具は村田珠光の好みと見えます。 珠光ほどの方がされた表具ですから、私とて直すことはできません。 床の天井を上げるほうがよいでしょう。」 と取り合わなかったみたいです。 ところが監物は 「そこをどうにか。」 と引き下がらず、同席の氏郷、三斎も監物に同情する始末。 利休は、 「それほどいうのなら、そなたたちで直されればよろしかろう。 私には何としてもできないことなのです。」 利休の言葉を聞いた監物は、 表具を直すことをあきらめ、ついに床の天井のほうを高く直したのだとか。 ■現在は 通常、天井の高さを変えることは難しいと思われます。 そこで必要となるのが、軸掛による長さの調整でしょうか。 自在掛による「高さ」の調整では、限界がある場合、 軸掛による「長さ」の調整が必要になるみたいです。 |
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