茶道具 翔雲堂


ひと口知識

※内容に間違いがあるかもしれませが、ご了承ください。
また、ここの文章に関しては、質問等は受け付けていません。ごめんなさい。

軸掛ってこんなの

軸掛(じくかけ)は、掛軸のてっぺんを巻いて挟みこみ、
長さを調整するために用いる道具だそうです。

自在掛は、掛ける高さを調節するのに使用するため、
掛軸の長さを変更することができないのですが、
軸掛は、長さを調整することができるため、
床の間の高さが低い場合にも、
長い掛軸を掛けることができるようです。

自在掛(自在)の材質は、竹の他、金属もあるみたいですが、
軸掛は、基本的に竹しかないのだとか。


■関連リンク
「掛軸」について

「自在掛」について

「矢筈」について
作品名:竹軸掛
備考:紙箱入

竹軸掛
※画像を押すと拡大できます。
『松屋会記』より逸話を1つ。

ある時、監物は、利休氏郷三斎の3人を茶会にまねき、
一休の墨跡「初祖菩提達磨大師」の墨跡を飾ったようです。
これは、一休の墨蹟の中でも絶品とされるものだそうです。

しかし、軸が長いために、
監物は、床の天井に矢の柄を使って巻き込み、壁でとめるようにしてあったみたいです。

挨拶に出た監物利休に、
「軸が長くて、この床には掛かりません。軸の表具を直していただきたい。」
と懇願するが、利休
「この表具は村田珠光の好みと見えます。
珠光ほどの方がされた表具ですから、私とて直すことはできません。
床の天井を上げるほうがよいでしょう。」
と取り合わなかったみたいです。

ところが監物
「そこをどうにか。」
と引き下がらず、同席の氏郷三斎監物に同情する始末。

利休は、
「それほどいうのなら、そなたたちで直されればよろしかろう。
私には何としてもできないことなのです。」

利休の言葉を聞いた監物は、
表具を直すことをあきらめ、ついに床の天井のほうを高く直したのだとか。


■現在は
通常、天井の高さを変えることは難しいと思われます。
そこで必要となるのが、軸掛による長さの調整でしょうか。

自在掛による「高さ」の調整では、限界がある場合、
軸掛による「長さ」の調整が必要になるみたいです。



トップページ 商品 特別品
メニュー一覧 売買方法 水屋
ひと口知識 お茶室