折据ってこんなの
これの動画は「小折据」です。
中に花月札を入れます。
折据(おりすえ)は、厚紙でできた折り箱で、
七事式の基本となる道具だそうです。
席中では、花月札や雪月花札などを入れて、とり回して役を決めたり、
点前を修証する札を入れたり、名乗紙を入れたりして使うようです。
また、式の前に札で役や客順を決める際に使うこともあるとか。
■折据の種類
折据には、三種類あるそうで、
それぞれ「小折据」「中折据」「大折据」というみたいです。
小折据は、一辺約7.5cmで、天地がわかるよう、口に「一」と書くそうです。
裏千家の場合、花月之式・一二三之式・仙遊之式・法麿之式・
三友之式・唱和之式などに用いるようです。
中折据は、一辺約9.0cmで、口に「関」の字を書き、雪月花之式に用いるとか。
大折据は、一辺15cmで三つ組になっていて、
口に「一」「二」「三」と書くそうです。
三つ組で茶カブキ之式に用いるようで、
「一」の大折据だけは、員茶之式・花寄之式に用いるみたいです。
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こちらは「中折据」の動画です。
中に雪月花札を入れます。
■折据の折り方
ここでは、折据の折り方を説明しようかと思います。
1.「紙づくり」 | ①和紙二枚を表裏に貼り合わせて、表が柄物、裏が金の堅紙を作るそうです。 |
②紙を糊付けし、ガラス等の平面板に挟んで圧延をかけるようです。 注意点:紙の表面に皺が残らないようにしましょう。 |
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2.「採寸」 | ①「ざっくりと7cm四方の折据が出来るようにしましょう。」という感じに、 大きさを決めるみたいです。 ※細谷松尾著『香道御家流寸法書』によると、正確には「二寸二分四方」(6.666cm)なんだとか。 |
②中央に7cmの正方形を想定して、14cm×21cmの紙を表用と裏用の二枚切り出すようです。 辺の縦横比が2:3となっていれば、何cmのものでもできるとのことです。 例えば、10cm四方の折据なら20cm×30cm、4.5cm四方の折据なら9cm×13.5cmといった感じでしょうか。 |
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3.「折り込み」 | ①横を左右それぞれ3分の1の所で折り目を付けるようです。ここでは7cmずつです。(谷折り) |
②左右折り目を付けた所を、中央を残して、それぞれ、更に半分に折るそうです。(山折り) ここまで、「3.5cm・3.5cm・7cm・3.5cm・3.5」といった感じで観音開きのようになっていればOKです。 (これを片袖折りと言うのだとか。) |
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③裏返して、上と下の四つの角を三角形に折り、折り目を付けるみたいです。(谷折り) | |
④一度、全部開いて、出来た折り線を利用して、中心に向かって畳み込むそうです。 中央に7cmの正方形ができるように、上下の辺を折り込んで作るとのこと。 ここまで、14cm×3.5cmの二枚の長方形の扉が隠すように合わっていればOKです。 |
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⑤④で出来た二枚の長方形の扉を合わせます。 これで、柄物が全面に現れたお茶碗の形のようになっているはずです。 |
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⑥上の紙の両端(お茶碗の左右部分)を、中央の7cmの正方形向かって折り込むようです。(谷折り) 見た目上、14cm×3.5cmの金色の長方形+7cm×3.5の柄物の長方形が出来ていればOKです。 金色部分:3.5cm×3.5cmの正方形が四個 柄物部分:3.5cmの直角二等辺三角形が二個、 ちょっと大きめの直角二等辺三角形(一辺だいたい5cmくらい)が一個 |
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⑦真ん中の金色部分の正方形二個を、更に直角二等辺三角に折り込むそうです。(谷折り) | |
⑧⑦でできた裏表金色の三角形を、柄物部分に向かって折り込むみたいです。(谷折り) ここまでで、折据の半分ができていればOKです。最終的に糊付けしましょう。 |
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⑨裏返して、⑦、⑧をすればOKです。 | |
4.「仕上げ」 | ①ここまでに出来た折据を十枚作るそうです。 |
②金の部分に漢数字で「一」から「十」まで表書きすると完成です。(綺麗にできていると良いですが・・・) |
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最後は「大折据」です。
「一」「二」「三」を「一」を上にして重ね、
中に名乗紙を入れます。
名乗紙(なのりがみ)は、香道の場合、
香札を使用しない組香の時に用いる、連衆が答を記す紙で、
奉書紙を八つ切りにし、これを縦に四つに折り、
先端を90度曲げて作るようです。
現在では「手記録紙(てぎろくし)」と言うようです。
流派によっては「記紙(きがみ)」と言うそうで、
奉書紙を十六に切り、これを縦に四つに折り、
先端を完全に折り返して作るのだとか。
本香が焚き始められたときに、表紙の下半分に名前を書き入れ、
本香が焚き終わったら、紙を開いて、
左から2番目のところに答えを縦に書き込むようです。
香道の場合、名乗紙は、手記録盆に載せておき、
連衆に配布したり、回収したりするそうです。
■茶道の場合
茶道では、七事式の茶カブキ之式で用いるようです。
美濃紙を縦×横=3寸(約9cm)×2寸(約6cm)に切り、
三等分のところに上端を約1cm残して切り込みを入れるみたいです。
これを客人数分用意し、名乗紙の右端から、
茶師名と客の名前を書き入れ、
正客から順に重ね、右上端をこよりで閉じるそうです。
大折据を上から一・二・三の順に重ねた更に上に、
名乗紙を載せて持ち出すのだとか。
試み茶2服を味わい、本茶を味わった後、
これと思う茶師の名乗紙を切り取って大折据に入れ、取り回すようです。