「火入」について

Category: 火入


火入


※画像を押すと拡大できます。

火入は、煙草盆の中に組み込み、
煙草につける火種を入れておく器のことだそうです。

最初の頃、火入は、香炉の小振りな物や、
向付を見立てで使用したそうで、
南京赤絵や染付など、
やや大振りのものが使われていたようです。

今日では、志野・綾部・唐津などの、
筒向付が使われることも多いとか。

銅器や鉄器はふつう用いず、
陶磁器が主に用いられるそうですが、
染付・呉須などの「磁器」には真塗や溜塗など、
志野・織部・唐津などの「施釉陶」には一閑張など、
備前・信楽など「自然釉陶」には、
木地・焼杉などを合わせるようです。

火入の形状は、丸、四角、六角、八角、口四方、沓形、
松皮菱、輪花、分銅、州浜、誰袖、鮟鱇などがあるみたいです。

有名な陶工、乾山・えい川・
仁阿弥・保全などの火入には名品が多いとか。


火入

「火入」に関するページは、こちらから。

火入(織部松皮菱) 松本鉄山

Category: 火入


火入(織部松皮菱)



絵柄が織部焼らしくモダンで、
色合いも素敵です。

四角なので、莨盆の中で座りが良いでしょう。

織部焼は、美濃焼の一種で、
基本的に志野焼の後に造られたみたいです。

当時の南蛮貿易で中国南方からもたらされ、
茶人たちに珍重された交趾焼(華南三彩)を元にしたようです。

この名称が用いられるようになったのは、
織部の死後しばらく後の寛文年間頃からだそうで、
一般に広まるのは元禄に入ってからなのだとか。

黄火入 佐々木松楽

Category: 火入


黄火入



この作品は、他の火入から考えると、
やや長めに出来ていると思われますので、
莨盆の高さの高い型に使用されると良いでしょう。

黄色が鮮やかなので、
黒溜塗など、やや地味目の莨盆に取り合わせると、
それぞれの道具が生かされることでしょう。

桶側八景火入  中村秋峰

Category: 火入

桶側八景火入



内側にあるのは、幕房模様でしょうか。
非常に繊細に描かれていて目を惹きます。

白と青の二色なのですが、発光が良いので
非常に良い仕上がりになっています。

唐津焼火入  井上東也

Category: 火入

唐津火入



唐津焼で、井上東也氏といえば有名ですね。

作品の特色としては、上が四角く下が円形の筒形ということがあげられます。
絵模様もポイントとして良いですね。

釉薬のたれ具合と、全体の焼きあがりが良く、
正客の前にあると、収まりますね。