「今月(10月)の茶杓の銘」について

Category: 茶杓
<十月・神無月>
読み 漢字
あきいろ 秋色
あきのやま 秋の山
あきばれ 秋晴
あらしやま 嵐山
いちよう 一葉
かかし 案山子
きんしゅう 錦秋
ごしょがき 御所柿
さとのあき 里の秋
ざんげつ 残月
しばのと 柴の戸
しばのと 柴の門
しばのとぼそ 柴の枢
しぶがき 渋柿
ちはや 千早
とまや 苫屋
はつこうよう 初紅葉
ひとは 一葉
ほうさく 豊作
ほうねん 豊年
みのり 実り
みのり 稔り
むらしぐれ 村時雨
むらまつり 村祭
やえぎく 八重菊
やまごもり 山籠り
やまじのあき 山路の秋
よなが 夜長

今月(9月)の茶杓の銘

Category: 茶杓

9月に使える茶杓の銘です。

九月・長月
読み 漢字
あきくさ 秋草
あきぞら 秋空
あきのいろ 秋の色
あきのこえ 秋の声
あきのの 秋の野
あきのみず 秋の水
あきのやま 秋の山
あきのゆう 秋の夕
あきばれ 秋晴
おばな 尾花
かかし 案山子
きくがさね 菊重
きぬた
こがらし 木枯し
しらぎく 白菊
すずむし 鈴虫
つきのひかり 月の光
はつかり 初雁
ひがんばな 彼岸花
ふじばかま 藤袴
まがきだけ まがき竹
ませ ませ
ませがき ませがき
まつむし 松虫
むしかご 虫籠
むしのね 虫の音

「茶杓」について

Category: 茶杓


茶杓


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茶杓(ちゃしゃく)は、
抹茶を茶器からすくって茶碗に入れるための匙だそうです。

今では「銘」のついた筒に納めて保存する茶杓、
昔は茶事・茶会のたびに作っていたようで、
古い時代のものはほとんど残っていないのだとか。

喫茶が伝わった当初は、薬匙が使われていて、
素材は「象牙」や「鼈甲(べっこう)」だったそうです。

利休以降に「竹」が確立したようです。


茶杓

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「茶杓」について

Category: 茶杓


茶杓


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茶杓は、元々中国で使用されていた薬匙だそうです。

当初、芋の葉形の匙に柄をつけ、
薬を破砕する目的で、
その根元の先は球状になっていたのだとか。

室町時代の末に茶の湯が成立すると、
茶入から茶をすくうようになり、
先の太い形状では口の小さい茶入からお茶すくうのは難しく、
金属製は、器を傷つける恐れもあるため、
不適となったそうです。

そこで、点前の条件を満たす形状に作られたのが
「珠徳形(しゅとくがた)」と呼ばれる茶杓みたいです。

利休の時代になると、
象牙製の端正な「利休形」が使われるようになるみたいです。

以降、元々一回だけ使用する消耗品として、
扱われていた竹製の茶杓が、
使い終わると竹筒に入れて保存されるように変わり、
竹筒に花押などの書付や銘がつけられるようになるそうです。


茶杓

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「禅語」の茶杓の銘

Category: 茶杓, 茶道史

禅語の茶杓の銘としては以下があるみたいです。

 拈華微笑(ねんげみしょう)/ 知足(ちそく)/
 無功徳(むくどく)/ 無心(むしん)/  直心(じきしん)/
 平常心(へいじょうしん)/ 無事(ぶじ)/
 関(かん)/ 無一物(むいちぶつ)/ 放下著(ほうげじゃく)
この中でも特に有名なのが「無一物」でしょうか。

無一物というのは、蘇軾著『東坡禅喜集』の
 がんそ画(え)かず意高き哉
 若(もし)丹青(たんせい)を著(つ)くれば二に堕し来る
 無一物(むいちぶつ)中、無尽蔵(むじんぞう)
 花あり月あり楼台あり
から来ていて、要は
 「煩悩を払って心に一物も持たない爽やかな心境でいれば、
 すべてのものが自分の心の中に入ってくる」
という意味になるのだとか。

国宝「待庵」の竹を使って辻竹峰が作った茶杓にも
「無一物」の銘がついているそうです。

京都の妙喜庵にある「待庵」は、
日本最古の茶室建造物で、
千利休作と信じうる唯一の現存茶室のようです。

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