「水指」について

Category: 水指


水指


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水指(みずさし)は、茶碗をすすぐ水や、
釜に足すための水を入れ点前座に据える道具だそうです。

水指には、金属・磁器・陶器・塗物・木地などいろいろありますが、
藪内竹心著『源流茶話』によると、
 村田珠光 が備前や信楽の水指、
 武野紹鴎 が釣瓶の水指、
 千利休 が曲物の水指
をそれぞれ用いたのだとか。

水指の蓋には、共蓋(替蓋)以外に、
別の用途で使用されていたものを水指に転用したものに、
漆塗りの塗蓋つくって使用する場合もあるみたいです。

この塗蓋、天皇から頂いた青磁水指の蓋が、
応仁の乱の混乱で割れてしまった為、
足利将軍が塗りの蓋で代用したのが始まりだとか。

かざり物をする場合に塗蓋を使うのは、
 「掛物の風袋の先の[露]、
 花の[露]、
 茶杓のかい先の[露]で三露。
 水指は水で濡らして使用するから、
 共蓋にすると[露]が入って四露になる。
 これはよろしくない。」
ということから来ているようです。


水指

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「曲水指」について

Category: 水指


曲水指



曲水指


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曲水指は、奥伝用に使用します。

使用する際には、水をふくませますので、
色がよりはっきりします。

曲製品には、水指の他、
建水、柄杓、菓子器、銘々皿、水次、お盆などもあります。

また、最近だと、オードブル用の皿や、弁当箱、
手付き盆やコーヒートレイ、長手盆、緑茶盆、丸盆など
たくさんの種類が作られているようです。


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「水指(紫交趾さざえ)」について

Category: 水指


水指(紫交趾さざえ)


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サザエの旬は春から初夏。

新鮮なサザエは、
貝のフタを引っ張ったとき強く引っ込むそうです。

生食する場合は、
身を塩もみしてよく洗って、
刺身にすると良いようです。

つぼ焼きは、酒としょうゆを、
かけるとおいしくなるのだとか。

ちなみに、サザエの栄養素は、
タンパク質:19.4g
脂質:0.4g
カリウム:250㎎
亜鉛:2.2㎎
ビタミンB12:1.3μg
みたいです。


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「曲水指」について

Category: 水指


曲水指


天文年間(1531年~1555年)の水指を『茶会記』などから見た場合、
木製の水指が大半を占めていたそうです。

木地の曲の水指、木地の釣瓶水指、木地の手桶水指などが
記載されているみたいです。

茶会には、実用品をそのまま用いたり、サイズを変えたり、
漆塗を加えたりして使っていたとのこと。

一世代前の14世紀~15世紀の絵巻物にも、
木地曲水指が登場しているようで、
1351年に描かれた『慕帰絵』(西本願寺蔵)や、
15世紀に描かれた『掃墨物語絵巻』(徳川美術館蔵)などに、
曲水指の図が描かれているそうです。


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「御深井焼」について

Category: 水指, 焼物


御深井水指



御深井焼(おふけいやき)は、
主に17世紀後半~18世紀に盛行したみたいです。

灰釉に長石を加えて透明度を高めた釉を施すとともに、
摺絵・型打ち・貼付文などを用いた陶器類の呼称だそうです。

本来は、尾張徳川家の御庭焼の一種で、
名古屋城内の御深井丸で窯を築き、
上記のような釉を施した陶器が焼かれ、
それを「御深井焼」と呼んだようです。

開窯については初代藩主徳川義直のころの寛永年間とする説と、
二代藩主光友の時代とする説があるみたいです。

美濃窯・瀬戸窯で、江戸時代初頭から使い始めた、
灰釉(かいゆう)系の透明度の高い、
いわゆる御深井釉を使って茶具、
仏具や飲食器を焼いたそうです。

明の帰化人で義直に仕えた「陳げんぴん」も、
この窯に参与したといわれていて、
ベトナムの染付写しが流行したのも特色の一つなんだとか。

御深井窯は殿様窯ともよばれて格の高さを誇り、
材料や陶工にも吟味を尽くして存続したそうですが、
1870年に廃されたようです。

現在は、御深井焼に似た長石を加えた灰釉を施し型打ちをしたり、
摺絵などを施文した焼き物一般にまで呼称としてひろがり、
定着しているそうです。

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