「白菊扇」について

Category: 茶道具全般

白菊扇(しらぎくせん)は、軸荘付花月之式で使うのですが、
この扇の上を一つ開いて、
掛物の掛緒をはさみ、扇を閉じて固定し、
掛物の掛け下ろしにして使うそうです。

ちなみに軸荘付花月之式というのは、
平花月之式に小習事十六ヶ条のひとつの軸荘を加えた式
なんだとか。

利休好の本歌は、長さ一尺、十本骨の扇みたいです。
扇の地紙は表裏とも一面の銀砂子で、
表には墨絵で楼閣山水、
裏には胡粉(ごふん)一色で白菊が描かれているようで、
その絵は、長谷川等伯筆と伝えられているのだとか。

白菊扇は床に荘(かざ)った軸の左横に、
縦にしてまっすぐ並べておくそうです。

「十種香札」について

Category: 茶道具全般


十種香札



十種香札は、香道具を応用したもので、
表面に菊・桐・松・梅・桜・柳・竹・萩・水仙・牡丹などの絵、
それぞれの花毎の小箱(札箱)の裏面に、
月一・月二・月三・花一・花二・花三・一・二・三と書かれた札が1枚ずつと、
客(またはウ)と書かれた札が3枚、合計12枚の札が1セットになっているそうです。

札の1セットは、札箱と呼ばれる小箱(10組ある)に納められ、
外箱に全て収まるようになっているみたいです。

■使い方
ここでは、十種香札の使い方(裏千家)について、
簡単に説明しようかと思います。

一二三之式・法麿之式の場合、
十種香札を使って点前の修証を行い、
各人が小折据の中に札を入れる、
といった使い方をするようです。

員茶之式・花寄之式の場合、
大折据に十種香札を入れて取り回し、
札元(ふだもと)が読み上げた絵柄の札の人から、
茶をいだだき、点前をしたり、花を入れたりするそうです。

大折据に十種香札を入れて、員茶之式・花寄之式に用いる時は、
同じ絵柄の「一」の札1枚、
「客」の札1枚の2枚ずつを折据に入れるみたいです。

上段に「一」の札、下段に「客」の札を、
文字を上にして客の人数分だけ並べるとか。

「重香合」について

Category: 茶道具全般

重香合(じゅうこうごう)は、銀葉などを入れる三重の箱で、
茶道では、塗物の丸形三つ重ねとなったものみたいです。

上段に香を包んだ香包、
中段に銀葉をそれぞれ入れ、
下段は香の焚きがらを入れるようです。

香盆に置く場合、
香盆の右に重香合、左に聞香炉、
香盆の中央に銀葉挟を横一文字にして置き、
香箸を縁にかけてのせるみたいです。

「自在掛」について

Category: 掛軸, 茶道具全般

自在掛(じざいかけ)は、掛軸を床の間に掛ける際、
掛ける高さを調節するために使用するそうです。

自在掛は、竹の他、金属もあるみたいです。

垂撥のように、琵琶の撥(ばち)に似た形の板の
真ん中に溝を切り通して、掛け釘が上下に移動し、
高さを調節できる「自在竹」や、天井からつるすタイプのもの、
金属板に掛け釘用の穴を開けた自在などがあるようです。

金属板の方は、「五穴二本継」「七穴二本継」「十二穴二本継」など、
大きな穴の開いたものの他、
「角線自在」のように、細い釘穴分のみ、
数か所に開けた自在もあるみたいです。

「湿し小茶巾」について

Category: 茶道具全般

湿し小茶巾(しめしこぢゃきん)は、
ウェットティッシュのように、
はじめから濡れた状態の小茶巾が、
ビニール袋に、観音畳みで、
一枚ずつ入ったものだそうです。

材質は、滅菌処理された不繊布で、
寸法は、20cm×14.5cmみたいです。