掛軸一行書(萬里一條鉄)  大徳寺派渓雲寺 平兮伯道師

Category: 掛軸


掛軸一行書(萬里一條鉄)



「萬里一條鉄」
禅語から来ているようですが、元になったのは、
中国・北宋代の宣慈禅師道原著『傳燈録』の文章のようです。

問う、如何なるか是れ石門の境。
師曰く、烏鳶飛叫頻りなり。
曰く、如何なるか是れ境中の人。
師曰く、風、旧簾槞を射し、因りて般若寺焚に遭う。
人ありて問うて曰く、既に是れ般若什麼の為に火焼を被る。
師曰く、万里一條の鉄。

つゆ草瓢盆 象彦(九代目西村彦兵衛)

Category: お盆


つゆ草瓢盆



瓢型のお盆で、おめでたい時とかいろいろに使えますが、
絵柄として、草に露がついているので、
夏や秋に涼しさを呼ぶ演出の時に、
使うと良いのではないでしょうか。

草の色が二色なので、露がひき立ちます。
象彦製なので、長く使えると思います。

華やかな干菓子が似合うでしょうね。

菓子器(鹿蒔絵入)  象彦(九代目西村彦兵衛)

Category: 菓子器


菓子器(鹿蒔絵入)



この鹿蒔絵を見ていると、春日大社の神域「三笠山(若草山)」を思い出します。
称徳天皇の頃、平城京鎮護のため、鹿島神宮の武甕槌命を祭神に勧請した
「白鹿の背に乗つて御蓋山に奉遷された」
という伝説により、奈良のシカは、神鹿(しんろく)として神聖視され、
愛護されてきたそうです。

春日山峰のあらしやさむからん
 ふもとの野べに鹿ぞ鳴なる(権中納言公勝)
「一聲(一声)」のような悲哀な鳴き声。
人々は鹿に特別な「何か」を重ね合わせていたのかもしれません。

世界各地の山野に数多く生息していたシカ科の動物は、
ほとんどの民族の文化に対して古くから重要な影響を与えていたようです。
仙人がしばしば乗騎とする白鹿や、
月の女神アルテミスの水浴を見たアクタイオーンが鹿に変えられる話(ギリシア神話)、
源義経率いる奇襲部隊が、平氏の背後をついた「鵯越の逆落とし」にも
鹿が関連しています。

この干菓子器(鹿蒔絵入)は、周りの黒の中に赤色のある、
所謂、赤と黒の対比が絶妙で、鹿の金色が映えています。

赤と黒の対比といえば、
スタンダールの『赤と黒』が思い浮かびます。
「赤と黒」のタイトルの由来は、主人公(ジュリアン)が、
出世の手段にしようとした、軍人(赤)と聖職者(黒)の服の色を
表しているとされています。

象彦製なので、使用後はよく拭いてからしまってください。

盛器(台付青漆) 象彦(九代目西村彦兵衛)

Category: 菓子器


盛皿(台付青漆)



この台付青漆を鑑賞すると、
象彦の製品らしくもっちりとした出来になっています。
この緑の深い色彩により、落ち着きと品の良さが
十分に表現されています。

お菓子の有名どころとして、
日本三大銘菓(実は四つ)の「越の雪」「長生殿(長岡の大和屋)」
「山川(松江)」「鶏卵素麺(福岡の松屋菓子舗)」が挙げられます。

台がついていますので、俗に言う高級品で、
素敵なお客様に使用されると良いのではないでしょうか。

片口水次(柳橋絵)

Category: 水次


片口水次(柳橋絵)



この作品は、柳と橋が全体に描かれていて、
雅な華やかさが感じ取れます。

茶席で、片口水次はわき役として使われがちですが、
これだけ豪華な絵柄ですと、注目を浴びることでしょう。