長次郎写早舟 佐々木昭楽

Category: 茶碗


長次郎写早舟



早舟は、長次郎七種の一つで、赤楽茶碗です。
口造りは少しひかえてあり、
胴周りには特徴があります。

高台は高くなく、さまざまな色合いが出ており、、
七種中でも無類の名碗とされています。

利休が茶会の折りに早舟でとりよせた程の品ですから、
手元に一つは、ほしいのではないでしょうか。

長次郎写臨済 佐々木昭楽

Category: 茶碗


長次郎写臨済



臨済という赤楽茶碗は、長次郎七種の一つです。

赤・黒・白の他、オレンジ色も混じっており、
夕焼け空のような複雑で、きれいな色彩で
幼き頃のなつかしい思い出などに、
しばしひたってしまいました。

赤楽馬上杯 川崎和楽

Category: 茶碗


赤楽馬上杯



馬上杯の形で、特徴的なのは、
高台が長いので、持ちやすさが強調されます。

馬の上で、酒を飲む時に用いたものらしく、
高台には、穴があいているものもあります。

話がずれますが、馬上杯といえば、
王翰著『涼州詞』の夜光杯が思い浮かびます。

王翰著『涼州詞』に
 葡萄の美酒夜光の杯
 飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す
 酔うて沙上に臥すも君笑うことなかれ
 古来征戦幾か回る

宮廷人のような人々が、
琵琶の音色に酔いしれ、
優雅に過ごす時に用いる杯。
一時の平和を謳歌する、
戦人の美意識を感じます。

映画『カサブランカ』のセリフに
「君の瞳に乾杯」とありますが、
人々の出会いと別れには、
何かしらの哀愁が漂っています。

旧制第一高等学校(現、東京大学)の「嗚呼玉杯」は、
理想と使命に燃える人々の心意気を歌っているそうです。

杯が満ちる時、人は次に来る人生の波を意識するのでしょうか。
杯、それは、人生の岐路に立たされた人の一時の安らぎ。
杯、それは、人々の希望に満ちた、未来への乾杯。
杯、それは、新たな一歩を目指す、若者たちの理想。
そして、人は杯を手に馬(未来へ続く手段)に乗り、
大きな選択をし旅立ち、未来へ続く夢を実現していくのかもしれません。

乾山竹絵筒茶碗  平安松斎

Category: 茶碗


乾山竹絵筒茶碗



竹といえば、王維の「竹里館」も思い出します。
 独坐幽篁裏(独り坐す、幽篁の裏、)
 弾琴復長嘯(琴を弾じ復た長嘯す。)
 深森人不知(深森、人知らず。)
 明月来相照(明月来たりて、相照らす。)
月明かりの中、一人瞑想にふけり茶を点てるのも一興です。

赤楽筒茶碗  九行

Category: 茶碗


赤楽筒茶碗



筒茶碗は、扱いが特殊です。
基本は、お湯を温度を下げないために筒型にしています。

これで濃茶を練るので、
うまく練れたときの感動はひとしおのことでしょう。