1月 06, 2014
「床飾り」の歴史
Category: 茶道史
平安時代は「寝殿造」が主体で、
床の間と呼ばれる場所はなかったそうです。
足利歴代将軍は、将軍邸に盛んに「会所」を建てたようです。
これが「書院造」の原形のようです。
室町時代後期、将軍邸における座敷飾りの規範ができたそうで、
相阿弥著『君台観左右帳記(くんだいかんさゆうちょうき)』に
「押板、違棚、書院それぞれの飾り付け方法と、画家や器物の鑑識」
についての記述があるようです。
初期の茶室は、六畳や四畳半の座敷に炉を切ったもので、
当初より飾りのための場も設けられ「床」と呼ばれていたそうです。
床の構えや茶室全体が大きく改められたのは、
天正十年(1582年)頃だそうです。
利休は、床の間口を五尺や四尺に縮め、
壁も荒壁に掛物は面白いとして土壁に変えてしまうそうです。
正面の壁(大平壁)の中央に中釘を付けるなど、
花を掛物と対等に扱う意志をはっきり形に示そうとしたようです。