1月 07, 2014
「須恵器(すえき)」は、日本で古墳時代から平安時代まで生産された陶質土器で、
青灰色で硬いそうです。
同時代に「土師器(はじき)」という弥生式土器の流れを汲む素焼きの土器があったのですが、
実用品としてみた場合、土師器のほうが品質的に下だったそうです。
古墳時代の須恵器は、主に祭祀や副葬品に用いられるみたいです。
古墳時代初頭は古墳からの出土に限られるのですが、
普及が進んだ後期になると、西日本の集落からも出土し、
西日本では須恵器、東日本では土師器が優勢という違いが現れるのだとか。
奈良時代になると、各地方で国分寺の瓦を焼成するために、
瓦窯とともに須恵器焼成窯が造られるようになり、
須恵器生産は、東北地方にまで達するそうです。
平安時代には、これまで須恵器生産が盛んだった西日本で、
一郡一窯の体制から一国一窯へ集約されるのですが、
逆に、東日本では生産地が増加するそうです。
須恵器の生産は、九世紀末には衰退し、
土師器系の土器にとってかわられる形で、十世紀に絶えるみたいです。