1月 12, 2014
禅語の茶杓の銘としては以下があるみたいです。
拈華微笑(ねんげみしょう)/ 知足(ちそく)/
無功徳(むくどく)/ 無心(むしん)/ 直心(じきしん)/
平常心(へいじょうしん)/ 無事(ぶじ)/
関(かん)/ 無一物(むいちぶつ)/ 放下著(ほうげじゃく)
この中でも特に有名なのが「無一物」でしょうか。
無一物というのは、蘇軾著『東坡禅喜集』の
がんそ画(え)かず意高き哉
若(もし)丹青(たんせい)を著(つ)くれば二に堕し来る
無一物(むいちぶつ)中、無尽蔵(むじんぞう)
花あり月あり楼台あり
から来ていて、要は
「煩悩を払って心に一物も持たない爽やかな心境でいれば、
すべてのものが自分の心の中に入ってくる」
という意味になるのだとか。
国宝「待庵」の竹を使って辻竹峰が作った茶杓にも
「無一物」の銘がついているそうです。
京都の妙喜庵にある「待庵」は、
日本最古の茶室建造物で、
千利休作と信じうる唯一の現存茶室のようです。
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