利休七種茶碗「検校(けんぎょう)」

Category: 茶碗


長次郎写検校


『茶話指月集』によると、
「このようなよい茶碗が
長次郎のもとに残っていたとは、
皆々検校殿よ」
と利休が言ったとか。

検校というのは、
元々は平安時代・鎌倉時代に置かれた
寺院や荘園の事務の監督役職名だったようですが、
室町時代以降、
盲官の最高位の名称として定着したそうです。

盲官というのは、
琵琶(びわ)・管弦・鍼(はり)・按摩(あんま)などを
業とした者に与えられた官名みたいです。

当道座(とうどうざ)というのがあり、
中世から近世にかけて存在した、
男性盲人の自治的互助組織のようで、
この階級は、最高位の「検校」から順に、
「別当」「勾当」「座頭」と呼ばれ、
それぞれ更に細分化して合計73個に分かれるのだとか。

本物の検校の茶碗は、現在、存滅不明だそうです。


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