「濃茶」について

Category: 茶道具全般

濃茶は、玉露などと同じく
若芽や若葉の時期に覆いをかぶせ、
直射日光が当たらないように栽培した
茶の古木の新芽を、蒸して乾燥したものを、
茶臼でひいてつくるそうです。

揉捻(じゅうねん)を行わずに乾燥させるのが、
煎茶や玉露との大きな相違点なんだとか。

茶銘の末尾についている
「昔」・「白」という表現は、
現代では濃茶と薄茶の区別として用いられるのですが、
本来は「昔」だけで、
後になって「昔」に対して「白」という表現が用いられたのだとか。

昔という字は、
最上級の茶の初摘みを行うといわれる旧暦3月20日(廿日)の、
「廿」と「日」を組み合わせたものとの説があるそうです。

白という表現は、
三代将軍家光の時代に見られ、
当時の大名茶人が盛んに「茶を白く」と
宇治茶師に求めたことがきっかけのようです。

亭主を中心とした少人数の茶事では、
ひとつの椀の濃茶を主客より順にまわし飲みますが、
濃茶の飲み回し(吸い茶)は、利休が始めたようです。

菓子は主菓子(おもがし)を出すのですが、
濃茶を出さない茶会やもてなしでは、
薄茶でも生菓子(なまがし)を出すことがあるのだとか。


濃茶

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