「香炭団」について

Category: 茶道具全般

香炭団(こうたどん)は、小さな筒型の炭団(たどん)で香木を加熱し、
発薫するように灰に埋めて用いる炭のことだそうです。

炭団(たどん)は、木炭や石炭の粉を布海苔で、
ボール状に固めた燃料のことみたいです。

香炭団は、赤い点のある面を上にして、不燃性の皿などに載せたのち、
面の角に火をつけ、扇子などで仰ぐそうです。
手芸用の電熱器を利用して火をつけると簡単なのだとか。

使用になる10分程前に点火し、
香炭団の表面全体が白くなるまで熾すみたいです。

香炉に七分目くらいまで灰を入を入れ、
火ばしで灰をよくかきならしたのち、香炭団をいけるそうです。
そして静かに灰をかき上げ、香炭団を覆うみたいです。

「香包」について

Category: 茶道具全般

香包(こうづつみ)は、香木を包む畳紙のことだそうです。

茶道の場合、香木(香片)を包む香包に決まりはないそうですが、
左・右・上・下の順に畳むようです。
その際、香包の上を下で挟み込むようにするとか。

且坐之式・三友之式・東貴人且坐之式・唱和之式などは、
香を1種包み・重香合の上段に入れるそうです。

仙遊之式のときは、2種、香を用意して香包に包み、
1種目は、重香合の上段に、
2種目は、志野袋に入れ、袋の紐を長緒に結んで、
次客が右の袂(たもと)に入れておくようです。
このときの2種目の香は「次香」と呼ぶみたいです。

香付花月之式では、3種、香を用いるようです。
この場合は、香包に香銘を記載し、
その面を裏に向けて、3種とも重香合の上段に入れるそうです。

「香」について

Category: 茶道具全般

香(こう)というと、
本来は「伽羅」「沈香」「白檀」などの
天然香木の香りを指すそうです。

そこから「線香」「焼香」「抹香」「塗香」などの香り、
またこれらの総称として用いられるみたいです。

仏教では、香を焚くと不浄を払い心識を清浄にするそうで、
仏前で香を焚き、花や灯明とともに仏前に供するようです。

ここから「香華を手向ける」という言葉があるとか。

茶道では、炭点前などで使用するほか、
七事式の且座之式のように、
「香りを聞く」こともあるようです。

■香の歴史
香の歴史はかなり古く、
紀元前3000年前のメソポタミア文明のころまで遡るそうです。

種類も多く、白檀、丁香などの「樹木の皮・葉・根などの粉末」や、
乳香、安息香などの「芳香のある樹脂」、
麝香、竜涎香などの「動物性のもの」があるそうで、
ふつう「香木(明香)」と「練香(煉香・合香)」とに
分けられるみたいです。

また、使用方法の違いで、焚いて使用する香「焼香」と、
焚かずに体に塗る香「塗香」に分けられるようです。

■且座之式
七事式の且座之式(しゃざのしき)について簡単に説明してみます。

これは、本来五人で行う儀式で、
「東(とう)」「半東(はんとう)」「炭」「花」「香」の役割があり、
その役は、その時引いたくじで決めるのだそうです。

亭主を「東(とう)」、亭主の補助役を「半東(はんとう)」、
客は三人。

それぞれ、
次客→花をいける
三客→炭をつぐ(初炭点前)
正客→香をたく
東→濃茶を点てる
半東→東のために薄茶を点てる
となるみたいです。

花をいける→炭をつぐ→香をたく→濃茶→薄茶
という感じになるでしょうか。

結局、一人だけお茶を飲めない人が出るのですが、誰でしょう?


香

「香」に関するページは、こちらから。