茶巾皿と小茶巾ってこんなの

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こちらは茶巾皿に茶筅をのせたものです。

茶巾皿は、茶事・茶会において、
席中の茶巾を取り替えるときなどに、
水屋から新しい茶巾を載せて、
持って出るものだそうです。

平茶碗の小さなものなどを、
用いることもあるとか。

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こちらは小茶巾入れです。

濃茶の時、茶碗の縁を清める小茶巾を携帯する入れ物で、
濡れた小茶巾を、そのまま帛紗挟みなどに仕舞うことができないために、
必要となる小物みたいです。

布やビニール、キルト製などで、内は防水加工がされていて、
仕切りがあり、小茶巾の使用前・使用後で、使い分けれるようになっているそうです。

大きさは、縦×横=約6.5cm×9.0cm~7.5cm×11cmくらいがあるようです。

色柄ものがあって、数百円程度で販売しているみたいです。

最近は、学校やクラブ活動の備品としても使用されるのだとか。
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小茶巾は、裏千家で、濃茶を飲んだ後の茶碗を清めるために用いる小布のことで、
素材は麻が主だそうです。
不織布製の「紙小茶巾」と呼ばれるものもよく使われているようです。

最近は、ウェットティッシュのようにあらかじめ湿らせてある状態のものが
「湿し小茶巾」「濡れ小茶巾」などの名称で市販されているとのこと。

事前に湿らせて折りたたんでおき、
濃茶を飲んだ後に茶碗の飲み口を拭って次客へと茶碗を廻すのですが、
たたみ方や使用する順番などは各流派によってまちまちなんだそうです。

その用途から、使い捨てであることが多いようですが、
布製の場合は洗って何度か使うこともあるとか。

茶会では小茶巾を亭主側が用意することも多いそうで、
その場合に使用する道具に茶巾落しがあるようです。

茶巾落しは蓋のある容器で、
蓋には使用済の小茶巾を落すための穴があるみたいです。

蓋の上に客の人数以上の紙小茶巾を並べ、
濃茶の茶碗より先に客席に運ばれるのだとか。

表千家では、懐紙で茶碗を清めるため小茶巾は用いられないそうです。

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最近は、湿し小茶巾(濡れ小茶巾)というものもあるようです。

湿し小茶巾(しめしこぢゃきん)は、
ウェットティッシュのように、
はじめから濡れた状態の小茶巾が、
ビニール袋に、観音畳みで、
一枚ずつ入ったものだそうです。

材質は、滅菌処理された不繊布で、
寸法は、20cm×14.5cmみたいです。

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茶巾台(円筒形で半蓋)は、濃茶の席で、
上に乗っている小茶巾で、茶碗の飲み口をく拭くために、
亭主から出される器だそうです。

落とし込みの部分に木地板がはめられ、
そこに茶巾をのせて使用済みのものを、
茶巾台の口から中で落とすようにして使うようです。
末客は茶道口の方に返すのだとか。

形は、淡々斎好が溜塗の曲、
又妙斎好・円能斎好が陶器の壷の上に皿を重ねたもの、
みたいです。

吹貫蓋置ってこんなの

Category: 建水, 蓋置

ここでは、竹蓋置について説明します。

竹蓋置(たけのふたおき)は、竹を逆竹に切って、
節に小さな空気抜の穴をあけた蓋置だそうで、
運び点前または小間で用いるようです。

炉・風炉の別があるみたいで
風炉用は「天節(てんぶし)」といい上端に節があり、
炉用は「中節(なかぶし)」といい節が真中よりすこし上にあるとか。
吹貫のものは時期を選ばず用いるのだとか。

ただ、利休時代、天節を風炉に、中節を炉にと、
定めた記録(逸話)はないそうです。

裏千家八代一燈より以前は、
炉・風炉での蓋置の区別はなかったみたいです。

竹蓋置は、引切(ひききり)ともいい、
当初、青竹を鋸で切ったものを一回限りの使い捨てとしたようです。
後に、使われた青竹を油抜きして花押などを乞う様な事が行われ、
転じて白竹の蓋置ができたみたいです。

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蓋置の種類は多く、特に「表七種(千利休選出)」と
「裏七種」の「七種蓋置」が有名みたいです。
表七種は「火舎」「五徳」「三葉」「一閑人」「栄螺」「三人形」「蟹」で、
裏七種は「印」「惻隠」「太鼓」「輪」「井筒」「糸巻」「駅鈴」だとか。

ここでは、七種蓋置について一覧にしてみます。
まずは、表七種蓋置から。








表七種 火舎(火舎香炉) ほや。
火舎は、火屋・穂屋とも書き、香炉・手焙・火入などの上におおう蓋のこと。
七種蓋置のうち、最も格の高いものとして扱われ、主に長板や台子で総飾りをするときに用いる。

火舎は、「火舎香炉」の略称で、小さな火舎香炉を起用したのが最初。
利休は「香炉蓋置」と言ったとか。

五徳 ごとく。
炉や風炉中に据えて釜を載せる五徳をかたどった蓋置。
火舎蓋置に次ぐ格の蓋置として、台子、袋棚にも用いられるが、
透木釜、釣釜を使う炉の場合や、切合の風炉の場合など、
五徳を使用しない場合に用いる。

※三本の爪のうちひとつだけ大きな爪がある場合は、
 それを「主爪」というのだとか。

三葉 みつば。
三つ葉は、セリ科の多年草。和名の由来は葉が3つに分かれている様子から付いた名前。

大小の三つ葉を上下に組み合わせた形の蓋置。
ふつうは大きな三つ葉形と小さな三つ葉形が
背でくっついた形で交互についている。

仙叟好の片三つ葉は、半分はまるい高台になっているとか。

一閑人 いっかんじん。
井筒形の側に井戸を覗き込むような姿の人形がついた蓋置。
閑人(ひまじん)が井戸を覗いているようなので別名「井戸覗き」ともいう。

人形の代わりに龍・獅子などが付いたものもあり、
また、人形のないものは井筒(いづつ)、無閑人(むかんじん)などともいうとか。

栄螺 さざえ。
栄螺貝の内部に金箔を押したものを使ったのが最初といわれ、
のちにこれに似せて唐銅や陶磁器でつくたものを用いるようになったとか。

置きつけるときは口を上に向けて用い、
飾るときは口を下に向けて飾る。

三人形 みつにんぎょう。
三閑人・三漢人・三唐子ともいい、
三人の唐子が外向きに手をつなぎ輪になった形の蓋置。
中国では筆架・墨台で文房具の一つで、それを蓋置に見立てたものだとか。

三体の内の一体だけ姿の異なる人形があり、その人形を正面とする。

かに。
文鎮や筆架などの文房具を蓋置に見立てたものみたいです。

蟹蓋置は、東山御物にあり、
足利義政が慈照寺の庭に十三個の唐金の蟹を景として配し、
その一つを紹鴎が蓋置に用いたのがその始まりだとか。

続いて、裏七種蓋置について。








裏七種 足利義政が臨済禅師の銅印を蓋置に用いたのが初めみたいです。

火舎蓋置と同様に扱うが、
火舎蓋置は草庵には用いないが、
印の蓋置は草庵でも用いるとか。

自分から読む方に向けて柄杓の柄をつけ、
飾るときは印面を下にする。

惻隠 そくいん。
太鼓 輪が中ほどで膨らんでいるもの。
単に「吹貫(ふきぬき)」ともいう。

元は台子皆具の一つ。
唐銅製の円筒形のもので、
多くは精巧な地紋や透かしがある。
のちに陶磁製や竹製のものも造られる。

輪が中ほどで膨らんでいるものを「太鼓」、
輪が中ほどで細くなったものを「千切(ちぎり)」という。

井筒 いづつ。
糸巻 四本の柱を立て上下で繋いだ形。
糸を紡ぐ糸枠の形をしているためこの名があり
「糸枠(いとわく)」ともいう。
実際の糸を巻いたものや、本あるいはそれ以上のものもある。
駅鈴 円形の中央を丸く抜いた環状を横に割った形。
律令制で官命によって旅行する者に
中央官庁と地方コクガから下付した鈴のこと。

主に槍の鞘建水に用いる。

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■長建水とは
七種建水のうち、長建水(細建水)は、
「槍鞘(やりのさや)」「棒の先(ぼうのさき)」
「箪瓢(たんぴょう)」の三種で、
皆、底に蓋置を据えることができないため、
柄杓の馘を落し、柄に蓋置を掛けて運び出すそうです。

槍鞘は端午の節句に駅鈴と共に用いられることが多く、
武家茶などでも好まれているのだとか。

槍鞘は槍(武具)に、駅鈴は馬に因んだ道具のようで、
このような道具組にするそうです。

折据ってこんなの

Category: 茶道具全般


これの動画は「小折据」です。
中に花月札を入れます。

折据(おりすえ)は、厚紙でできた折り箱で、
七事式の基本となる道具だそうです。

席中では、花月札や雪月花札などを入れて、とり回して役を決めたり、
点前を修証する札を入れたり、名乗紙を入れたりして使うようです。

また、式の前に札で役や客順を決める際に使うこともあるとか。

■折据の種類
折据には、三種類あるそうで、
それぞれ「小折据」「中折据」「大折据」というみたいです。

小折据は、一辺約7.5cmで、天地がわかるよう、口に「一」と書くそうです。
裏千家の場合、花月之式・一二三之式・仙遊之式・法麿之式・
三友之式・唱和之式などに用いるようです。

中折据は、一辺約9.0cmで、口に「関」の字を書き、雪月花之式に用いるとか。

大折据は、一辺15cmで三つ組になっていて、
口に「一」「二」「三」と書くそうです。
三つ組で茶カブキ之式に用いるようで、
「一」の大折据だけは、員茶之式・花寄之式に用いるみたいです。

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こちらは「中折据」の動画です。
中に雪月花札を入れます。

■折据の折り方

ここでは、折据の折り方を説明しようかと思います。

1.「紙づくり」 ①和紙二枚を表裏に貼り合わせて、表が柄物、裏が金の堅紙を作るそうです。
②紙を糊付けし、ガラス等の平面板に挟んで圧延をかけるようです。

 注意点:紙の表面に皺が残らないようにしましょう。
2.「採寸」 ①「ざっくりと7cm四方の折据が出来るようにしましょう。」という感じに、
大きさを決めるみたいです。

 ※細谷松尾著『香道御家流寸法書』によると、正確には「二寸二分四方」(6.666cm)なんだとか。
②中央に7cmの正方形を想定して、14cm×21cmの紙を表用と裏用の二枚切り出すようです。

 辺の縦横比が2:3となっていれば、何cmのものでもできるとのことです。

 例えば、10cm四方の折据なら20cm×30cm、4.5cm四方の折据なら9cm×13.5cmといった感じでしょうか。
3.「折り込み」 ①横を左右それぞれ3分の1の所で折り目を付けるようです。ここでは7cmずつです。(谷折り)
②左右折り目を付けた所を、中央を残して、それぞれ、更に半分に折るそうです。(山折り)

  ここまで、「3.5cm・3.5cm・7cm・3.5cm・3.5」といった感じで観音開きのようになっていればOKです。

 (これを片袖折りと言うのだとか。)
③裏返して、上と下の四つの角を三角形に折り、折り目を付けるみたいです。(谷折り)
④一度、全部開いて、出来た折り線を利用して、中心に向かって畳み込むそうです。

 中央に7cmの正方形ができるように、上下の辺を折り込んで作るとのこと。

  ここまで、14cm×3.5cmの二枚の長方形の扉が隠すように合わっていればOKです。
⑤④で出来た二枚の長方形の扉を合わせます。

  これで、柄物が全面に現れたお茶碗の形のようになっているはずです。
⑥上の紙の両端(お茶碗の左右部分)を、中央の7cmの正方形向かって折り込むようです。(谷折り)

  見た目上、14cm×3.5cmの金色の長方形+7cm×3.5の柄物の長方形が出来ていればOKです。

  金色部分:3.5cm×3.5cmの正方形が四個

  柄物部分:3.5cmの直角二等辺三角形が二個、

 ちょっと大きめの直角二等辺三角形(一辺だいたい5cmくらい)が一個
⑦真ん中の金色部分の正方形二個を、更に直角二等辺三角に折り込むそうです。(谷折り)
⑧⑦でできた裏表金色の三角形を、柄物部分に向かって折り込むみたいです。(谷折り)

 ここまでで、折据の半分ができていればOKです。最終的に糊付けしましょう。
⑨裏返して、⑦、⑧をすればOKです。
4.「仕上げ」 ①ここまでに出来た折据を十枚作るそうです。
②金の部分に漢数字で「一」から「十」まで表書きすると完成です。(綺麗にできていると良いですが・・・)

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最後は「大折据」です。

「一」「二」「三」を「一」を上にして重ね、
中に名乗紙を入れます。

名乗紙(なのりがみ)は、香道の場合、
香札を使用しない組香の時に用いる、連衆が答を記す紙で、
奉書紙を八つ切りにし、これを縦に四つに折り、
先端を90度曲げて作るようです。

現在では「手記録紙(てぎろくし)」と言うようです。

流派によっては「記紙(きがみ)」と言うそうで、
奉書紙を十六に切り、これを縦に四つに折り、
先端を完全に折り返して作るのだとか。

本香が焚き始められたときに、表紙の下半分に名前を書き入れ、
本香が焚き終わったら、紙を開いて、
左から2番目のところに答えを縦に書き込むようです。

香道の場合、名乗紙は、手記録盆に載せておき、
連衆に配布したり、回収したりするそうです。

■茶道の場合
茶道では、七事式の茶カブキ之式で用いるようです。

美濃紙を縦×横=3寸(約9cm)×2寸(約6cm)に切り、
三等分のところに上端を約1cm残して切り込みを入れるみたいです。

これを客人数分用意し、名乗紙の右端から、
茶師名と客の名前を書き入れ、
正客から順に重ね、右上端をこよりで閉じるそうです。

大折据を上から一・二・三の順に重ねた更に上に、
名乗紙を載せて持ち出すのだとか。

試み茶2服を味わい、本茶を味わった後、
これと思う茶師の名乗紙を切り取って大折据に入れ、取り回すようです。

「挽家」「挽家袋」「茶篩缶」ってこんなの

Category: 茶道具全般

今日のテーマは、
「挽家」「挽家袋」「茶篩缶」です。
まずは、挽家から。

挽家(ひきや/ひきえ)は、主に仕覆に入れた茶入を保存する為に、
木材を轆轤で挽いて作った挽物の容器のことだそうです。

挽家は挽家袋に入れ、箱に納められるのだとか。

形は、肩衝は中次形、文琳や茄子は棗形、丸壺は丸形、瓢形は瓢形など、
中身の形に準ずるそうですが、例外も少なくないみたいです。

蓋の甲に茶入の銘が字形または額彫で記され、
まれに銘に因んだ絵が彫られたりもするそうです。
銘書が、歌銘や詩銘ならば胴側に銘書されているようです。

挽家が薄茶器となる場合もあるとか。

鉄刀木・欅・花櫚・桑・黒柿・沢栗・柚等の木地のものや、
塗物、蒔絵、独楽、竹などがあるようです。

『源流茶話』に
「棗は小壺の挽家、中次ハかたつきのひき家より見立られ候」
とあるそうです。

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挽家袋は、茶入を護るために、堅い素材で造る挽家を包む袋で、
一般に厚地の裂が用いられたみたいです。

『古今名物類聚』には、
「挽家袋 紺地錦」
とあるそうです。

現在にも、この「紺地錦の挽家袋」が伝わっているようです。
緒は、はずれ、長い使用によって文様を表わす糸も磨り減っているものの、
紺地の唐花を幾何学文様に表わした蜀江錦だそうです。
一部の文様には、金糸を使用しているとか。

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続いて、こちらは茶篩缶です。

必ずではないのですが、通常、抹茶は篩で漉します。
これは、抹茶が、非常に静電気を帯びやすく、よくダマになって、
舌の上に苦く残こる場合があるためみたいです。

以前は、平らな茶漉しの上に山盛りに持った抹茶を、茶さじでちょっとずつ漉していたのですが、
最近は、既製品として「振るだけ」とか「ハンドル式」とかが販売されているようです。
もちろん、普通の茶漉し(丸いざる型)に抹茶を入れて、振っても漉せます。

「近藤さんの茶篩缶」を宣伝するわけではないのですが、
これは、茶ふるい缶・網・ふるい金具×3・スプーンがセットで、
蓋をして、左右水平に何回か振るだけで、濃茶一客分がいっぺんに漉せるそうです。
定価で4,000円程度からあるみたいです。

「ハンドル式」は、ケーキの粉を漉すのと同じ要領で漉せる品で、
抹茶飛散防止キャップ(蓋)が付いているそうです。
静電気が起きにくく、すばやくふわっと美味しい抹茶ができるのだとか。
定価は3,500円程度みたいです。

十種香札ってこんなの

Category: 茶道具全般

十種香札は、香道具を応用したもので、
表面に菊・桐・松・梅・桜・柳・竹・萩・水仙・牡丹などの絵、
それぞれの花毎の小箱(札箱)の裏面に、
月一・月二・月三・花一・花二・花三・一・二・三と書かれた札が1枚ずつと、
客(またはウ)と書かれた札が3枚、合計12枚の札が1セットになっているそうです。

札の1セットは、札箱と呼ばれる小箱(10組ある)に納められ、
外箱に全て収まるようになっているみたいです。

■十種香札を使用する七事式
表千家の場合は、少なくとも七事式の「数茶」と「一二三」で使用するようです。

裏千家の場合は、以下の表で一覧にしてみました。

七事式 道具 備考
一二三之式 長盆・札箱・小折据・掛物・花入・
通常の点前道具・
花月札(月・花・一・二・三)
修証即不無染汚不得
5人で行う。八畳を基本とする。風炉・炉とも行う。
法麿之式 長盆・札箱・小折据・掛物・花入・花台セット・
通常の点前道具・炭手前道具・
花月札(月・花・一・二・三)
一二三之式を基に十二代又みょう斎が考案した。

5人で行う。八畳を基本とする。風炉・炉とも行う。
員茶之式 大折据・掛物・花入・干菓子器・莨盆セット・
通常の点前道具
役を決めるときのみ中折据・雪月花札
老倒疎慵無日 閑眠高臥対青山
7人以上で行う。八畳を基本とする。風炉・炉とも行う。
一回行うことを「一扁という」
花寄之式 大折据・掛物・花入・花台セットなど
役を決めるときのみ中折据・雪月花札
7人以上で行う。八畳を基本とする。風炉・炉とも行う。
十一代玄々斎が復興した形式のもの。
今日庵では、利休忌・宗旦忌・精中忌・円能忌・無限忌に手向けとして参列者の代表で行う。

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ここでは、十種香札の使い方(裏千家)について簡単に説明しようかと思います。

一二三之式・法麿之式の場合、
十種香札を使って点前の修証を行い、
各人が小折据の中に札を入れる、
といった使い方をするようです。

員茶之式・花寄之式の場合、
大折据に十種香札を入れて取り回し、
札元(ふだもと)が読み上げた絵柄の札の人から、
茶をいだだき、点前をしたり、花を入れたりするそうです。

大折据に十種香札を入れて、員茶之式・花寄之式に用いる時は、
同じ絵柄の「一」の札1枚、
「客」の札1枚の2枚ずつを折据に入れるみたいです。

上段に「一」の札、下段に「客」の札を、
文字を上にして客の人数分だけ並べるとか。

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ここでは「黒檀」について説明しようかと思います。

■植物としての黒檀
黒檀は、カキノキ科カキノキ属の熱帯性常緑高木で、
インドやスリランカなどの、
南アジアからアフリカに広く分布しているそうです。

樹高25m、幹の直径1m以上になるようですが、
生育がきわめて遅いみたいです。
幹は平滑で黒褐色だとか。

果実は直径2cmくらいで、食用になり、
カキの実を小さくしたような感じだそうです。

■利用方法
黒檀の木材は、銘木として古くからよく知られるようです。

製品の素材に用いられる、
心材の材質の特徴としては、
漆黒の色合いで緻密・重厚・堅固である点が挙げられるとか。

細工用の木材として、
家具・仏壇・仏具・建材・楽器・ブラシの柄、
などに使用されるようです。

特にピアノの黒鍵、ヴァイオリンなど弦楽器の指板、
カスタネット(打楽器)やチェスの駒、
などに用いられているそうです。

■木材としての黒檀
唐木3大銘木の一つで、
以下のように分類されているとか。

本黒檀:全体が漆黒色
縞黒檀:黒色と紅褐色
青黒檀:青緑色を帯びた黒色
斑入黒檀:黒色と黄褐色

極めて重く硬い木で、
木目はほとんど見えないようです。
切削は極めて困難とされるみたいです。