「香合」について

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ツタの木香合


古くは、「唐物の塗物の香合」が大半で、
「室礼」(座敷飾り)に、香炉に付属して置かれたとか。

その後、草庵の茶室でも香炉と一対で、
席中に持ち出し飾られたみたいです。

この頃の香合は、稲垣休叟著『茶道筌蹄』に
「香合は道具中にも至て軽き物ゆへ、
利休百会にも香合の書付なし、
夫故に名物も少なし、名物は堆朱青貝に限る」
といった感じの記述があるくらい、
かなり軽く扱われていたようです。


香合

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仁清結文椿香合 通次阿山

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仁清結文椿香合



結び文といえば、王朝時代に恋文をしたためて、
扇にのせて交換したり、結んだりしている、
優雅な姿が思い浮かびます。

絵柄は椿の他に、
モダンな柄が配されていて、
仁清の色使いの特徴が出ています。

隅田川香合 高野昭阿弥

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隅田川香合



隅田川といえば、謡曲「隅田川」を思い出します。

また、隅田川は江戸の桜の名所として知られています。

唱歌の「花」に
「春のうららの隅田川・・・」とあります。
隅田川と花(桜)は、
昔から人々の心の風景として
あったのでしょうね。

『伊勢物語』の「東下り」に
「名にし負はば いざ言問はん都鳥、
わが思ふ人は、ありやなしやと」
と詠まれ、望郷の思いを都鳥に託したことが
思い浮かびます。

高麗青磁香合 申相浩

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高麗青磁香合



この香合は炉用で、炭手前などで使用されます。

床の間に置く場合は、五色の紙釜敷に映えて、
素敵に見えることでしょう。
中に入れる練香は、きっと素敵な香りがするのでしょうね。

「お香もとは」
「鳩居堂」とか「松栄堂」とか。
「お香りは」
「梅ケ香」とか「松柏」とかを、連想するのも楽しいひとときです。

花いかだ香合

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花いかだ香合



花いかだ香合は、春先に咲く桜の花が、
いかだの上にのっており、
それはそれは美しく良い作品と言えます。

淡々斎のお好みで、春の茶会など、
はなやいだ会で使用されると良いでしょう。