「硯箱」について

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硯箱


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硯箱(すずりばこ)は、硯の他に、
筆・墨・水滴・小刀・尺・暦・その他を、
納めることもあるそうです。

種類として、「平硯箱」「重硯箱」「浅硯箱」が、
あるみたいです。

裏梨子地・表蒔絵・螺鈿・描金などが、
施されることもあり、
文台と連作になる場合もあるようです。

日本では平安時代から作られ、
使用されるようになったようです。

硯箱の黄金時代は室町時代だそうで、
平安・鎌倉時代と比べ、
室町時代に作られた硯箱は、
数多く現代に伝わっているのだとか。

室町時代に制作された硯箱には
『古今和歌集』や『源氏物語』といった
日本の文学が蒔絵を駆使して表現されているそうです。

同時代の漆工芸品と比べても質が高く、
高い評価を得ている作品が多くあるようです。

たとえば、切手に
「第3次国宝1集 八橋蒔絵螺鈿硯箱」などがありますよね。


硯箱

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「雀土器」について

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雀土器(すずめかわらけ)は、
ふっくらと丸みを帯びた形の、
楽焼の油盞(あぶらつき)で、
「雀瓦」とも言い、
短檠・竹檠・木灯台などに使用するそうです。

「下土器(したかわらけ)」という、
底に油が回ることを防ぐ、
楽焼の受け皿を下に置いて用いるみたいです。

ふっくらと丸みを帯び、
ふくら雀の姿に似ているところから、
こう呼ばれているとか。

縁が鉄鉢のように立ち上がった灯心受けと、
蓋に分かれているようです。

利休百首60に
「燈火に 油をつがば 多くつげ
 客にあかざる 心得と知れ」
とあるみたいです。

これは、雀土器などの蓋をとって油をそそぎ、
灯芯を短檠などの柱の穴に通し、油に浸し、
先を出して火をつけた状態を指すようです。


雀土器

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「数寄屋袋」について

Category: 茶道具全般

数寄屋袋(すきやぶくろ)は、
帛紗挟み同様、
稽古に必要な物を入れる袋で、
違いは大きさと、
内部に仕切りがあるかないかでしょうか。

替えの足袋をしまっておいたり、
帛紗挟みをそのまま入れたりすることもでき、
帛紗挟みの代用として使うことも可能な数寄屋袋。

帛紗挟みのように、
帛紗を八つ折りにしないで済むため、
最近では、帛紗挟みから、
数寄屋袋に買い替える人も多いとか。


数寄屋袋

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「透木」について

Category: 茶道具全般

透木(すきぎ)は、
敷木から転化した言葉だそうで、
風炉または炉に羽釜(はがま)を掛けるとき、
風炉または炉の縁に置く拍子木形の木片とのこと。

通風をよくするために、
風炉または炉と釜との間に、
すきま作るのが目的みたいです。

透木の用材は、
利休形は厚い朴(ほお)、
元伯形は桐のようです。

大きさは大小あるそうですが、
通常サイズは、
炉用が長さ三寸九分、幅七分、厚さ四分、
風炉用が長さ三寸、巾六分五厘、厚さ三分八厘
になるみたいです。


透木

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「垂撥」について

Category: 茶道具全般

垂撥(すいばち・すいはつ)は、
掛け花用の花器を掛ける道具みたいです。

琵琶の撥(ばち)に似た形の板の
真ん中に溝を切り通して、
掛け釘が上下に移動し、
花入の高さを調節できる物と、
一重折釘固定したタイプがあるようです。

前者を自在型の垂撥、垂撥自在板と言うのだとか。

主に書院形式の中釘が打っていない襖壁や、
床柱以外の外柱にも掛け、
塗り壁の床の間には用いないみたいです。

■茶道では
茶道で用いる場合、
張付壁や襖障子の前にかけられるようです。

形・寸法は好みにより異なるそうですが、
桐や赤杉、黒竹などで作られているみたいです。

また部屋の格により「真・行・草」の別があるようです。

「真」は菱穴で「方」を表しているとか

「行」は丸穴で「圓(えん)」を表し、
人が集まり結びつくの意味で「方圓(ほうえん)」の
意匠になっているそうです。

「草」は小振りにまとめてあるみたいです。

茶室においては、
掛物と花を同時に飾らないのが正式で、
両方一緒に飾るのを「双飾(もろかざり)」
というそうです。

これは略式の扱いとされ、
掛物が長い場合は花入は床柱の釘に掛け、
横物の場合には花入は、
下の床の真ん中に置くようです。

縦に長い掛物でも取り合せで下に置く場合は、
下座寄り三分の一の所へ、
脇に寄せて置くのだとか。

■掛花入の種類
蹲る(うずくまる)・末広掛花入・
尺八掛花入・蓑虫形掛花入・雪洞(ぼんぼり)掛花入・
蝉形掛花入・旅枕(たびまくら)・南蛮芋頭掛花入・
冬瓜掛花入・蔓手花入などがあるようです。

■現在の住宅事情
垂撥は、玄関先や寄付床の飾りとしても使われているとか。

最近の住宅は壁や柱に、
ヒートンや釘を打つことが禁じられているため、
どこでもお望みの場所に移動が可能な
「三脚スタンド式垂撥」もあるようです。

三脚の結び目に枝を差し込んで、
笹竹を結わえてあるようで、
シュロ紐で結び止めするのだとか。