正午の茶事 風炉

Category: 茶会

正午の茶事の流れは、以下のようになります。

先日は、炭手前も長板で行いました。

寄付
待合
迎付 :亭主の迎付
蹲踞 :正客から順に蹲踞
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席入 :正客から順に席入、床の拝見
懐石 :懐石の手順確認
初炭 :亭主の初炭手前 長板
菓子 :菓子をいただく
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中立 :銅鑼の音
濃茶 :亭主の濃茶点前 長板
後炭 :後炭手前は省略
薄茶 :亭主の薄茶点前 長板
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帰宅

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<はじめのことば>

今日、飲んでいただく御抹茶は、濃茶が「天鼓」、薄茶が「青海白」です。
「天鼓」は能楽の題目でもありますが、
ここでは、一面の青い海と、澄んだ空に響く鼓の音を想定してください。

主菓子は「水広ければ則ち魚遊ぶ」という禅語を付けさせていただきました。
干菓子は「四季彩」と「彩菓の宝石」です。

お茶会は、主催者がテーマ性を持って行います。
では、目を閉じて想像してみてください。

茶室には「松風」の音が響いています。
外は、澄んだ空に一面の海、海を泳ぐ色とりどりの魚たち。

目を開けましょう。
お茶会を通して、何がテーマか考えて見るのも楽しみ方の一つです。
じゃあ、はじめましょうか。楽しいお茶会にしましょうね。


<締めのことば>
今日のテーマは「水」でした。解った人。(手を挙げる。)
水は、どんな色にでも染まり、形を変え、時には音も出します。

皆さん、今日のお茶会、楽しんでもらえましたか?
将来、どれだけ綺麗で素敵に変わっていくのか楽しみです。

さて、松風の音は、茶道では最高の釜の音とされています。
今日はお聞かせできませんでしたが、いつかどこかで、
実際に聞いてみてください。この音は、完成された音です。
この方は、既に松風の音を出せる素晴らしい女性です。
こういう風になりたいと思った人もいたのでは?

素敵な女性になってください。そして、自分の「松風」の音を聞いてみてください。
あなたたちなら聞こえるはずです。
今日は、お疲れ様でした。
 
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会記 
    平成二十九年八月二十日(日) 
床 山水画 松泉
花入 サンマリノ 一輪差 佐々木硝子
花 季のもの
香合 市女傘 象彦
釜 菊形
水指 染付 桜川 平安御窯
茶入 膳所焼 肩衝茶入 陽炎園
仕覆 松寿裂
茶杓 柳 一成
茶碗 白楽
茶碗 黒楽 九行作
茶碗 赤楽
建水 オランダ
蓋置 美濃焼 加藤光右衛門 山十窯
杓立 オランダ
長板 真
濃茶 天鼓 碧水園

主菓子 水広則魚遊(水広ければ則ち魚遊ぶ) 柳月製
  意味 どんな仕事でも自分らしさを演出する工夫を忘れない
菓子器 縁高 黒
莨盆 本漆 金縁アジロ 小判手提盛器
莨盆 春慶 手付
火入 唐津焼 井上東也 鏡山窯 

炭斗 四方
 羽箒 鷹

薄茶 青海白 北川半兵衛
茶碗 織部焼 平正窯
棗 雪吹 利休好
茶杓 輪島塗 銀杏 玉峰作
蓋置 オランダ
干菓子 四季彩 柳月製
干菓子 彩果の宝石 トミゼンフーズ製