関東では、
・長熨斗:のしアワビ。長寿をイメージし、おめでたい贈り物の象徴である。
・目録:結納品の品名と数量を記載。関東では長熨斗と目録は贈り物と数えない。
・金包包:結納金をいれる。新郎側の結納金は「御帯料」、
新婦側からの結納金は「御袴料」とも言う。
・勝男節:鰹節。男性の力強さをイメージ。
・寿留女:スルメ。末永く幸せを願うため。
・子生婦:昆布。子孫繁栄を表す。
・友白髪:白い麻繊維。白髪になるまで夫婦仲良く。
・末広:本来は男持ちの白扇と女持ちの金銀扇子の一対。
省略されて白い扇子一本の場合も。末広がりの繁栄を願うため。
・家内喜多留:酒樽。家庭円満をイメージ。
関西では、
・熨斗:関東の「長熨斗」と同じ。
一般的に「鶴の水引飾り」と、熨斗押えの「打ち出の小槌」が添えられる。
・末広:関東の末広と同じ。
一般的に「亀の水引飾り」が添えられる。「寿恵廣」とも言う。
・小袖料:結納金を入れる。一般的に「松の水引飾り」添えられる。
・結美和:婚約指輪。
・高砂:尉と姥の人形。年老いるまで仲睦まじくという意味。
・寿留女:関東と同じ意味。
・子生婦:関東と同じ意味。
・松魚(料):関東の「勝男武士」と同じ意味であるが、
鰹節ではなく、金子包みに代わる。酒肴料。一般的に「竹の水引飾り」添えられる。
・柳樽(料):関東の「家内喜多留」と同じ意味であるが、
酒樽ではなく、金子包みに代わる。酒肴料。一般的に「梅の水引飾り」添えられる。
お茶では、床飾りとして使います。
片口水次(四君子絵)
掛軸(利休立像) 淡交社製
掛軸一行書(竹有上下節) 芳賀幸四郎
これは、禅語の
「松無古今色 竹有上下節」
から来ているようです。
竹有上下節(竹に上下の節あり)とは、
節操の無い平等は自然に調和しない。
家庭には親子があり、男女があり、社会には長幼の序があって調和する。
一人一人平等であるが、平等一辺倒でも世の中の成立はありえない
という意味みたいです。
作者の芳賀幸四郎氏は、淡交社から出版されている
『禅語の茶掛一行物』(1973年発刊)
『禅語の茶掛一行物』続・続々(1977年発刊)
が有名です。
実は、私はこの方のサイン本を持っています。
サインの字も筆で書いていただきました。
お優しい人柄で、教養が深く紳士的で、威厳のある感じが印象的です。
お話のされかたも品が良く、時を忘れてお話を伺っていたいと思うほどでした。
御子息(徹氏)も、その血を受け継がれているようで、
教養が深いことはもちろん、お優しいお人柄が、
芳賀幸四郎氏と甲乙つけがたいです。
また、芳賀徹氏(東京大学名誉教授)は、
裏千家の第十一回茶道文化賞・茶道文化貢献賞で、
選考委員をされたそうです。
お二人とも茶道に熱心で、
特に御子息は、東京から茶道家元のいらっしゃる京都へ
茶道を含め芸術探求ために通われたと聞き及んでいます。