8月 27, 2017
今回は、懐石について。
(千鳥の盃部分は省略しています。)
7、懐石
①、膳を運ぶ
『亭主』『水屋』膳の運び出し
『亭主』「お箸お取り上げを」
『正客』「ちょうだいいたします
どうぞご亭主もお持ち出しを」
『正客』「それではいただきましょう」
『連客』「お相伴いたします」
『客』飯椀と汁椀の所作
②、盃・燗鍋1
『客』「お先に」盃・盃台の所作
『亭主』燗鍋1、持ち帰り
『客』向付に箸をつける
③、飯器1・汁替え
『亭主』「おつけいたしましょう」
『正客』「どうぞおまかせを」
『亭主』「お汁替えをさせて
いただきます」
『客』飯器を『詰』へ送る
『亭主』飯器1、持ち帰り
④ 、煮物椀
『亭主』「どうぞ温かいうちに
お召し上がりください」
『正客』「そうさせていただきます」
『客』煮物椀の所作
⑤ 、燗鍋2
⑥ 、焼物鉢
『亭主』「どうぞお取り回しを」
『客』「お先に」
焼物鉢を『詰』へ送る
⑦ 、強肴1
『正客』「お先に」
焼物鉢を『詰』へ送る
『客』互いに酌をしあう
⑧ 、強肴2
⑨ 、飯器2
『亭主』「おつけしましょう」
『正客』「おまかせを」
『亭主』「お汁替えをさせて
いただきます」
『正客』「お断りいたします」
『亭主』「水屋で相伴させていだきます
ので、御用があればお手をお鳴
らしください」
『正客』「お持ちだしの上で、
ご一緒に」
『亭主』辞退の挨拶後、退出
『客』焼物鉢の拝見
煮物椀の所作
『詰』燗鍋2・飯器2・鉢3つを
茶道口へ、盃台を正客前に置く
『亭主』燗鍋2・飯器2・鉢3つを
持ち帰る
「お相伴いたしましたが、
不加減で」
『正客』「まことに結構にいただき
ました」
⑩ 、小吸物椀
『亭主』「どうぞお吸い上げを」
『客』連客総礼、小吸物椀の所作
⑪ 、八寸・燗鍋3
『亭主』「盃を拝借します」
盃に海のものをつける
「どうぞお流れを」
『正客』「別盃のお持ち出しを」
『亭主』(千鳥の盃を省略し)「ながなが
とありがとうございました」
『正客』「どうぞご納盃を」
『亭主』「納盃させていただきます」
『正客』「どうぞお湯を」
『亭主』八寸・燗鍋3・盃・盃台を
持ち帰る
『客』小吸物椀の所作
⑫ 、湯斗・香物鉢
『亭主』「お湯が足りませんときは、
どうぞお手お鳴らしを」
『客』湯斗・香物鉢の所作
飯椀・汁椀・向付・小吸物椀の所作
『詰』湯斗・香物鉢を茶道口へ
『客』一斉に箸を膳の内に落とす
『亭主』「どうぞお粗末さまでした」
『正客』「ごちそうさまでした」
『亭主』『水屋』膳を下げる
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8月 24, 2017
茶事の流れを少々。
1、寄付 『客』汲出し茶碗の所作
2、腰掛待合へ移動
『詰』『水屋』汲出し茶碗の片づけ
3、迎付 『亭主』つくばい→腰掛待合
『客』亭主と黙礼
4、つくばい
5、初座・席入り 『客』床の間・釜の拝見
6、初座・挨拶 『正客』「どうぞお入りを」
『亭主』掛物の説明
7、懐石
8、初炭手前
9、菓子(縁高)
10、中立
11、濃茶点前(風炉)
『客』建水から蓋置を出したら総礼
『亭主』正客がお茶を一啜りしたら
「お服加減は」
『正客』「たいへん結構でございます」
『客』小茶巾・茶碗の受け渡し所作
『正客』次客がお茶を一啜りしたら
「お茶銘は」「お詰は」「お菓子は」
「床の間のお花は」
詰がお茶を飲み終わったら
「お茶碗の拝見を」
『客』茶碗拝見の所作
『正客』定座に茶碗を置く
水指の蓋をしたら
「どうぞお茶入、お茶杓、お仕服の
拝見を」
『正客』「大切なお道具ありがとう
ございました」「お茶入のご由緒は」
「お窯元は」「お形は」
「お茶杓のお作は」「ご銘は」
「お仕服の裂地は」「お仕立ては」
「ありがとうございました」
『客』亭主が茶道口に下がったら総礼
12、後炭手前
13、薄茶点前(風炉)
『亭主』正客前に莨盆を出す
正客前に干菓子器を出す
『客』お茶碗と棗を茶道口に置いたら総礼
『亭主』茶杓を持って「お菓子をどうぞ」
『正客』「頂戴いたします」
『客』干菓子の所作
『正客』亭主が出した茶碗を取り、
「お点前頂戴いたします。」
「どうぞお仕舞いください」
定座に茶碗を置く
水指の蓋をしたら
「どうぞお棗、お茶杓の拝見を」
『正客』「大切なお道具ありがとう
ございました」「お棗のお好みは」
「お塗りは」
「お茶杓のお作は」「ご銘は」
「ありがとうございました」
14、退席
『正客』席中に入ってきたら、扇子を前に出し、
「本日はお招きいただき、たい
へん楽しい一時を過ごさせていた
だきました。ありがとうございます」
『客』次客以下も同様に挨拶を交わす
亭主が茶道口に下がったら総礼
『正客』「お見送りご無用に」
『客』床・風炉の中・釜の拝見
『詰』莨盆・干菓子器を茶道口に置く
『亭主』莨盆・干菓子器を下げる
『亭主』『客』亭主はにじり口から顔をだし、
主客無言で一礼
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8月 23, 2017
正午の茶事の流れは、以下のようになります。
先日は、炭手前も長板で行いました。
寄付
待合
迎付 :亭主の迎付
蹲踞 :正客から順に蹲踞
———————
席入 :正客から順に席入、床の拝見
懐石 :懐石の手順確認
初炭 :亭主の初炭手前 長板
菓子 :菓子をいただく
———————-
中立 :銅鑼の音
濃茶 :亭主の濃茶点前 長板
後炭 :後炭手前は省略
薄茶 :亭主の薄茶点前 長板
———————–
帰宅
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<はじめのことば>
今日、飲んでいただく御抹茶は、濃茶が「天鼓」、薄茶が「青海白」です。
「天鼓」は能楽の題目でもありますが、
ここでは、一面の青い海と、澄んだ空に響く鼓の音を想定してください。
主菓子は「水広ければ則ち魚遊ぶ」という禅語を付けさせていただきました。
干菓子は「四季彩」と「彩菓の宝石」です。
お茶会は、主催者がテーマ性を持って行います。
では、目を閉じて想像してみてください。
茶室には「松風」の音が響いています。
外は、澄んだ空に一面の海、海を泳ぐ色とりどりの魚たち。
目を開けましょう。
お茶会を通して、何がテーマか考えて見るのも楽しみ方の一つです。
じゃあ、はじめましょうか。楽しいお茶会にしましょうね。
<締めのことば>
今日のテーマは「水」でした。解った人。(手を挙げる。)
水は、どんな色にでも染まり、形を変え、時には音も出します。
皆さん、今日のお茶会、楽しんでもらえましたか?
将来、どれだけ綺麗で素敵に変わっていくのか楽しみです。
さて、松風の音は、茶道では最高の釜の音とされています。
今日はお聞かせできませんでしたが、いつかどこかで、
実際に聞いてみてください。この音は、完成された音です。
この方は、既に松風の音を出せる素晴らしい女性です。
こういう風になりたいと思った人もいたのでは?
素敵な女性になってください。そして、自分の「松風」の音を聞いてみてください。
あなたたちなら聞こえるはずです。
今日は、お疲れ様でした。
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会記
平成二十九年八月二十日(日)
床 山水画 松泉
花入 サンマリノ 一輪差 佐々木硝子
花 季のもの
香合 市女傘 象彦
釜 菊形
水指 染付 桜川 平安御窯
茶入 膳所焼 肩衝茶入 陽炎園
仕覆 松寿裂
茶杓 柳 一成
茶碗 白楽
茶碗 黒楽 九行作
茶碗 赤楽
建水 オランダ
蓋置 美濃焼 加藤光右衛門 山十窯
杓立 オランダ
長板 真
濃茶 天鼓 碧水園
主菓子 水広則魚遊(水広ければ則ち魚遊ぶ) 柳月製
意味 どんな仕事でも自分らしさを演出する工夫を忘れない
菓子器 縁高 黒
莨盆 本漆 金縁アジロ 小判手提盛器
莨盆 春慶 手付
火入 唐津焼 井上東也 鏡山窯
炭斗 四方
羽箒 鷹
薄茶 青海白 北川半兵衛
茶碗 織部焼 平正窯
棗 雪吹 利休好
茶杓 輪島塗 銀杏 玉峰作
蓋置 オランダ
干菓子 四季彩 柳月製
干菓子 彩果の宝石 トミゼンフーズ製
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8月 22, 2017
先日、自宅で正午の茶会(風炉)を行いました。
懐石は、真似事でしたが、
本格的な茶会で、3時間かかりました。
銅鑼を鳴らしたり、
つくばいの代わりに用意した水がめで、
左手から手を洗ったり。
懐石料理も、お弟子さんが、
フェルトで作って来てくれて、
見た目も懐石料理っぽくなりました。
食べたふりをして、
箱にしまっていく動作は、
終始、笑いが絶えませんでした。
———–
テーマを考えるのも楽しみの1つです。
今回の茶会のテーマは「水」。
いろんな色に染まることができ、
様々な形に変化することができます。
生きていくにも欠くことができません。
茶会のあちこちに「水」に関するものを
織り交ぜてみました。
例えば、掛軸の「山水画」。
山々の間に流れる滝と川が描かれています。
山は雲海に包まれ、裾野は見えません。
滝の音だけが聞こえてくるような山水画です。
———–
懐石では、千鳥の盃を省略しました。
これは、時間短縮の意味もあったのですが、
何より、客側にも所作の負担をかけてしまうためです。
千鳥の盃は、今後、やっていきたい課題の一つです。
手順は以下の通りです。
八寸と3度目の燗鍋を持ち出した後、
1.<亭主>が『蓋を拝借します。』と挨拶したら、
<亭主>にまかせ、次客以下もこれにならう。
2.<亭主>が<正客>前に戻り、『どうぞお流れを。』と言ったら、
<正客>は『別盃のお持ち出しを。』と言う。
3.<亭主>が八寸を<正客>の上座横に置いたら、
<正客>は盃を懐紙で清め、盃台に載せて<亭主>の前に出す。
4.<次客>が<亭主>に酒をつぎ、燗鍋を<亭主>に向けて置く。
<正客>は懐紙に肴2種を取り、<亭主>にすすめ、八寸を<亭主>の方へ向ける。
<次客>は『お流れを。』と言う。
5.<亭主>が『盃を、しばらく拝借を。』と言ったら、
<正客>は懐紙で盃を清め、盃台ごと<次客>に出す。
<次客>は<亭主>に酌をする。
6.<正客>は<詰>から、
<次客>と<詰>は<亭主>から酌をうける。
7.<亭主>が『ながながとありがとうございました。』と言ったら、
<正客>は一礼し<亭主>から酌をうける。
正直、複雑です。
祖母の茶会では、実際に懐石をやっていたのですが、
この千鳥の盃で、相当量の酒を飲むため
べろんべろんに酔ってしまったそうです。
以来、千鳥の盃は、省略することが
多くなっていったとか。
酒にも強くないと、懐石はできないのでしょうね。
昔の人は、そんなに酒に強かったのでしょうか?
————
今後も、炉の正午の茶事などを
行っていきたいと思っています。
炉開きと一緒にするのは難しいので、
12月ごろになるでしょうか。
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