短冊(白雲スイランをメグル)  裏千家淡々斎宗匠

Category: 短冊

短冊(すいらんをめぐる)



「白雲繞翠密」の翠密(すいらん)は小さな山岳の事で、
白雲が翠密を繞る(めぐる)様を表しているようです。

淡々斎宗匠のお筆は、
繊細でやさしいお人柄がにじみでていますね。

「繞」の字は特に生き生きとして
全体の字を引き立てています。

季節を問わず、使える短冊です。

萩焼掛花入 渋谷泥詩

Category: 花入

萩焼掛花入



萩焼といえば、山口県萩市です。
作品を見ると、印象的なのは口のところの白が、
洋菓子の「クグロフ」を思い浮かべます。

花入で、口作りが盛り上がっているものは少なく、
全体的にも花を生かしてくれる掛花入だと思います。

仁清地紙草花茶碗 窪田常之(壱休窯)

Category: 茶碗

仁清地紙草花茶碗



扇面(せんめん)の中に、四季草花(しきそうか)を描いた茶碗からは、
源氏物語の六条院を連想させられます。

春の町は源氏と紫の上、明石の姫君が、
夏の町は花散里と夕霧が、
秋の町は秋好中宮が、
冬の町は明石の御方が、
それぞれ住んでいたそうです。

一碗の茶碗の中に、花と共にそれら女性の人生があり、
それは、雅びな平安宮中にあって、力強く生きた
少女達の思いが、伝わってくるようです。

山水蒔絵香合 田原一斎

Category: 香合


山水蒔絵香合



丁寧な仕事の蒔絵です。

山・水・松というと、
古今集・東歌の
「君をおきてあだし心を我がもたば末の松山波も越えなむ」
から取られた百人一首
「契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波こさじとは(清原元輔)」
が連想されます。

また、源氏物語「第十三帖明石」にも
「うらなくも思ひけるかな契りしを松より波は越えじものぞと」
などとあり、
これらを思うと悲しい恋心も伝わってきます。

五福香合 伊藤表正

Category: 香合


五福香合



古代文字で書かれた「五福駢臻(ごふくへんしん)」をモチーフに
「五福ならびいたる」(五福がそろって集まりますように)という
願いを込めた作品です。

みどころとしては、朱塗りと金の色の取り合わせがおめでたく、
文字をデザイン化し、左側に寄せたところが、芸術的に思います。
黄金比を意識しているのかもしれません。