2月 02, 2014

茶道に用いる柄杓は竹製のみだそうです。
柄杓の名前は、水をすくうための瓢箪を指す
「ひさこ(ひさご)」が「ひさく」になり、
「ひしゃく」に転じたもので、
「柄杓」は当て字だそうです。
■柄杓の形
柄杓の形には、以下のようなものがあるそうです。
○合に柄を取り付けた部分
月形(つきがた):月形になっているもの。
指通(さしとうし):
柄が合の中まで突き通しになっているもの。
○切止の部分
風炉用:身の方を斜めに削いである。
炉用:皮目の方を斜めに削いである。
○合の部分
風炉用:合が小さい。
炉用:合が大きい。
■柄杓のサイズ
現在、点前で使用されている柄杓は、
以下の大きさのようです。
○風炉の柄杓
合径:一寸七分半~一寸八分半
柄の節上:五寸八分
柄の節下:五分五分
○炉の柄杓
合径:一寸九分~二寸
柄の節上:五寸七分
柄の節下:五寸五分
○差通の柄杓
合径:一寸八分~一寸八分半
柄の節上:五寸八分
柄の節下:五寸五分

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2月 01, 2014
茶杓の形状としては、
点前の「真」「行」「草」で節の位置が変わる
「無節」「元節」「中節」などの他に、
以下のような区別があるようです。
櫂先:「丸形」「一文字形」「剣先形」
「兜巾形」「平丸形」「葉形」「宝珠形」
撓め:「丸撓め」「一重撓め(折り撓め)」「二重撓め(二段撓め)」
腰形:「蟻腰(ありこし)」「直腰(すぐこし)」
樋 :「本樋」「逆樋」
切止:「一方切」「半切」「直角切」「六四止め(六四切)」
「七三止め」「五五止め」「角止め」
また、茶杓は、製作年代により、
ある程度、共通の定型があるそうです。
①村田珠光~利休前
茶杓は漆を拭いている。
筒は全部、皮を剥いだ真筒である。
無節・止節である。
②利休~少庵・道安頃
茶杓は漆を拭いている。
節を高くしている。
茶杓の裏を削っている。
③宗旦・遠州~
茶杓は木地のまま。
宗旦は侘茶杓。
遠州は美術的な茶杓。
④原叟宗左~現在
商業目的の茶杓が目立つようになる。
→誰にでもわかる銘、奇抜なデザインなど。

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1月 31, 2014
利休七則には「花は野にあるやうに」とありますが、
武野紹鴎の時代には、炉の花として既に茶室にあったそうです。
直松斎春渓著『分類草人木』には寒菊、
山田宗偏著『茶道便蒙抄』には、
花の禁好・季節の花・菊などの、
記述があるみたいです。
禁花としては、
「香りが強い・悪い花」
「棘が多い花」
「名前が悪い・分からない花」
「強い赤色が炎・火災を連想させる花」
「季節感がない花」
「主張が強すぎる花」
「水揚げが良く、何日も日持ちする花」
が挙げられるようです。
立花実山著『南方録』に、
花入に生けない花の名前を詠んだ狂歌があるそうです。
「花入に 入ざる花はちんちやうげ
みやましきみに けいとうの花」
「女郎花 ざくろ かうほね 金銭花
せんれい花をも 嫌なりけり」
また、古田織部の伝書にもあって
「夏は昼の会には是非に生花を生け」
とか
「花入大なるには花多生候」
とかあるようです。

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1月 30, 2014

長次郎新選七種茶碗は、
金森得水(紀州藩領伊勢田丸城家老)が、
長次郎七種(利休七種)にならい選定したものだとか。
「風折」とは、茶碗の姿が風折烏帽子(かざおりえぼし)と、
似ていることによる銘なんだとか。
内箱蓋表に元伯宗旦による書付「長二郎、かさ折」とあるそうです。
「風折」は、比較的厚手の穏やかな起伏をもたせた丸い口造りで、
胴に一か所大きな窪みを付けた作行に特色が見られるようです。
底部は平たく腰を張った姿で、
高台は大振りで、低く平らな畳付きを持ち、
高台内には兜巾を付けず浅く削り込まれているそうです。
見込みは、懐広く、黒釉はカセているが一様に溶け、
腰から底部にかけて、茶褐色の窯変が、
まだらな釉調を見せているのだとか。
利休 から 宗旦 に伝わり、高弟の山田宗偏に贈られたそうです。
現在、静嘉堂文庫蔵のようです。

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1月 29, 2014

利休 が大阪で茶会を催す際、京都から、
わざわざ早船で運ばせてまでして取り寄せたことから、
この名がついたようです。
細川幽斎 や 古田重然 らが所望したのですが、
利休 の死後、結局は 蒲生氏郷 の手に渡ったとのこと。
本歌は継ぎが入っていて、
富士山みたいな釉薬の景色が入っているそうです。
ちなみに本歌とは、
茶道具や茶室などで同形同系統の、
起源または基準となる作品のことだとか。
畠山記念館蔵みたいです。

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