「煙管」について

Category: 茶道具全般

煙管(きせる)は、
カンボジア語の「クセル(たばこを喫煙する管)」が
訛ったものだそうで、
スペイン語やポルトガル語の
「キソルベル(吸う物)」という語から来た
という説もあるとか。

煙管は、大きく三つの部品からできていて、
刻み煙草を詰める火皿に首のついた「雁首」、
口にくわえる部分の「吸い口」、
それらをつなぐ管の「羅宇(らう/らお)」
だそうです。

材質は、
雁首と吸い口は、耐久性を持たせるために多くが金属製、
羅宇は竹が多いですが、
金属製のほか、高級品では黒檀などもあるようです。

羅宇が植物性の煙管を「羅宇煙管」、
全体が金属製の煙管を「延べ煙管」と呼ぶそうです。

■茶道での煙管
ふつう竹の管である羅宇の両端に、
金属製の雁首・吸口をつけたもので、
薄茶のとき座布団に続いて、
莨盆に煙管を二本添え正客の前に持ち出されるのようです。

煙草盆の形によっては、
煙管を一本添えることもあるそうで、
雁首を中へ落して掛け置くこともあるのだとか。

煙草を吸う場合は、
正客は次客にすすめたのち、煙管を取り、
莨入から煙草を火皿につめ、
火入の火で吸付けるみたいです。

また、吸い終われば、吸殻を灰吹に落とし、
懐紙を出して、吸口や雁首を清めるそうです。

次客も正客のすすめに従い
もう一本の煙管に煙草をつめ同様にし、
煙管二本を元のように莨盆にのせ、
三客、四客へ送るようです。


煙管

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