1月 06, 2014
茶杓の色が、落ち着いていて、使い込むめば使い込むほど良くなると思われます。
全体の茶杓の形は美しく、特に櫂先が目を惹きます。
豊兆は「雪豊年兆」(雪が多く降るのは豊年の前兆であること。)から来ているようです。
「新しき年の初めに豊の年しるすとならし雪の降れるは」(万葉集)があります。
雪見の茶事で、松風の音が静かに聞こえる中、
茶室からふと外を見ると、雪がしんしんと降っている。
戦後の経済成長と共に、人々は豊さを手に入れていきました。
ただ、心の豊かさは、徐々に失われていったのではないでしょうか。
「報恩」という言葉があります。
親・兄弟に対し、恩に報いるという意味ですが、
いつの間にか、使われなくなって久しいと思います。
茶室から見る雪は、心の豊かさを彷彿とさせる兆しへと、
「豊兆」の茶杓を使った点前で、温かな抹茶を飲みながら
古き良き時代を懐かしむ時間となれば、良いですね。
1月 06, 2014
内側にあるのは、幕房模様でしょうか。
非常に繊細に描かれていて目を惹きます。
白と青の二色なのですが、発光が良いので
非常に良い仕上がりになっています。
1月 06, 2014
唐津焼で、井上東也氏といえば有名ですね。
作品の特色としては、上が四角く下が円形の筒形ということがあげられます。
絵模様もポイントとして良いですね。
釉薬のたれ具合と、全体の焼きあがりが良く、
正客の前にあると、収まりますね。
1月 06, 2014
雲華焼といえば崇白氏ですね。
この作品は、内面にも雲がかかったような黒や灰色のむらが見え、
表面につるつる感があり、これを持った時にとても手にフィットします。
炉用は、灰をたくさん使うので、灰匙が立たなくてはなりません。
もし私が、この崇白氏の灰器に取り合わせるのなら
中川浄益氏や木村清五郎氏の灰匙を使いたいと思います。
1月 06, 2014
この花入は、金森紹栄氏なんですね。
耳が竜耳なので、竜が昇っていく様子が、おめでたく感じます。
首の部分の波模様が繊細で、
胴の凹凸も色が変化していて、みどころがあります。
高台部分は、更に細かく、
雷文を下地に様々な模様が配されているように見えます。
この作品は、真の花入なので、
椿(白玉椿とか)・牡丹・槿(むくげ)・芍薬などを入れると良いですね。