1月 06, 2014
乾山写秋草茶碗 手塚充
Category: 茶碗
この作品は、見た目が地味なのですが、
釉薬の抜けたようになっている所が、
ちょうど景色になっていて、価値が上がっているように思います。
口造りが良いので、お茶がいただきやすいことでしょう。
溜塗の大棗で、全体的に山が描かれています。
見た目は地味なのですが、蓋裏に山・松・桜・川などの風景があります。
桜花の吉野山に桜が多いのは、
桜が蔵王権現の神木であるとされたことによるそうです。
歌舞伎「義経千本桜」の道行初音旅(吉野山)を思い出します。
棗の立上がりに桜の花びらが描かれているのがおしゃれです。
合口ばたの金箔も良いですね。
みどころは、蓋裏でしょうか。
拝見の時、客(正客など)に感動を与えることでしょう。