10月 09, 2014
文台(ぶんだい)は、平安時代に、
儀式や歌合・釈奠などで用いられた、
黒漆塗りの四脚の台で、
詩歌を記した懐紙を載せた筥(文台の筥[はこ])を、
載せるために用いられたそうです。
後には硯箱の蓋を仰向けにして、
文台の筥の代替とする場合もあったとか。
ちなみに釈奠というのは孔子および儒教における、
先哲を先師・先聖として祀る儀式のことのようです。
室町時代に入ると背の高い文台が廃れ、
代わって文台の筥として要素を併せ持った、
高さの低い文台が作られ、
これに硯箱や書籍等も載せるようになったようです。
例えば、重要文化財の「千鳥蒔絵文台」
なんかがそれにあたるみたいです。
以後、文台に様々な意匠が施され、
硯箱と意匠を統一したセットの物や蒔絵や織物張りの物も現れ、
床飾などの装飾品としての役割を果たす物もあったそうです。
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