灰匙(はいさじ)は、亭主が客の前で、
炉や風炉に炭を組み入れる炭手前で用いる、
風炉や炉に灰をまくための匙だそうです。
灰匙には、炉用・風炉用の二種類があるとのこと。
風炉用は小ぶりで柄が長く柄に竹の皮を巻いたもの、
炉用は大ぶりで桑の木の柄がついたものを用いるようです。
また、利休形は桑柄で匙が柄に差込みになっていて、
少庵好は鋲打ち、元伯好みは楽焼だそうです。
灰匙(はいさじ)は、亭主が客の前で、
炉や風炉に炭を組み入れる炭手前で用いる、
風炉や炉に灰をまくための匙だそうです。
灰匙には、炉用・風炉用の二種類があるとのこと。
風炉用は小ぶりで柄が長く柄に竹の皮を巻いたもの、
炉用は大ぶりで桑の木の柄がついたものを用いるようです。
また、利休形は桑柄で匙が柄に差込みになっていて、
少庵好は鋲打ち、元伯好みは楽焼だそうです。
灰器(はいき)は、亭主が客の前で、
炉や風炉に炭を組み入れる炭手前で用いる、
灰匙で炉や風炉の中に蒔くための灰を入れる器だそうです。
古くは「灰焙烙(はいほうらく/はいほうろく)」と言ったそうで、
最初の焼き芋は、江戸本郷で、
1793年に焙烙を使って蒸したものを売ったとのこと。
小型の焙烙は伝法(でんぼ/でんぼう)と呼んで、
これを用いて焼く場合は「でんぼ焼き」と言ったりもしたようです。
ちなみに茶道では、炭手前のみ、
「点前」ではなく、「手前」を使うみたいです。
灰(はい)は、草や木、動物などを、
燃やしたあとに残る物質で、
微量に含まれている無機質、
特に金属元素(カリウム・カルシウム・
マグネシウムなどの化合物類)が、
燃焼しても気体にはならず、
固体として残るものが灰だそうです。
灰の中でも、水を通していない灰を
「生灰」と呼んでいるそうです。
一般販売されている茶道用の灰で、
「あく抜き灰」以外の灰はこの生灰になるようです。
ふるってありますが、
洗って仕立ていないためアクが混入しているそうです。
お茶の灰は、この生灰を洗い、
用途別に仕立てるみたいです。
炉用と風炉用があるとのこと。
「あく抜き灰」は、生灰を洗い、
ゴミやアクを除去し用途に応じて仕立てた灰だそうで、
仕立て方により「風炉灰」「炉灰」「しめし灰」
に分かれるようです。
生灰に比べると、ずいぶん高価なのだとか。
風炉灰:きめがとても細かい
炉灰:荒めでざらっとした感じ
しめし灰:炉灰に色気・湿気を含む
炭手前はこのしめし灰の湿り具合・色・粒子の大きさなどで、
撒き具合・炭火の熾り具合が微妙に違ってくるみたいです。
暖簾(のれん/のうれん)は、
古くは宋・元音の
「なんれん」「なふれん」を借用した
「のんれん」が転訛したものといわれるそうです。
暑い季節には日光を遮り、
逆に寒期には風や埃を蔽り、
また人目をも遮断する役目をしたみたいです。
戸口に掛けられものの素材は、
最初、筵(むしろ)だったようです。
暖簾の古語に「垂蒸(たれむし)」
というのがあるようで、
「垂れ筵」から来たのだとする説もあるとか。
暖簾の横巾は三布(みの)が多いようで、
五・七布等の縁起をかついだ、
奇数の布の枚数が選ばれるとか。
暖簾の一布(ひとぬの)の巾は約34cmで、
布丈5分の1~3分の1の上部を縫い合わせ、
下部は垂れとし上端に、
乳(ち)という輪状の別の布をつけ、
そこに竹竿を通すそうです。
野点傘(のだてがさ)は、和傘の一種で、
野点の際に用いられる傘だそうです。
久須見疎安著『茶話指月集』によると、
北野大茶湯において、
1587年に豊臣秀吉が主催して行われた、
北野大茶湯の野点において、
丿貫が直径一間半(約2.7m)の、
大きな朱塗りの大傘を立てて茶席を設け、
人目を引いたみたいです。
このとき、秀吉も大いに驚き喜び、
以後、丿貫は諸役免除の特権を賜ったようです。
諸役免除というのは、
夫役(耕作・貢租の運搬など)や軍役、
本年貢以外の租税を免除することだそうです。
■和傘の種類
和傘の内、野点傘には、
「妻折(つまおれ)」と「本式野点傘」があるみたいです。
「妻折(爪折)」は、傘の端の部分が、
湾曲したデザインになっているそうです。
ろくろ周辺には綺麗な
「かがり糸(飾り糸)」を多用しているのが特徴だとか。
もともと貴人や高僧へ差し掛けるための傘を大きくした形で、
人を傷つけないよう爪を折ったもののようです。
かがり糸は、魔除けを意味する五色の糸だそうで、
糸によって骨のつながりを強化し、
傘全体を支えることによって、
骨の破損などの場合に、
貴人を傷つけることを防いでいるとか。
上述の、北野大茶湯において丿貫が、
豊臣秀吉を喜ばせた傘は妻折傘だそうです。
「本式野点傘」は、
1952年に皇太子成年を祝う茶会を催した時、
裏千家十四代家元淡々斎により、
「御園棚」といっしょに考案されたものみたいです。